小池徹平、20代の頃とは真逆の役で発揮される演技力 『ギルティ』『大恋愛』で見せる二面性

小池徹平、いつから怪演俳優に?

 小池は2013年、宮本亜門演出&スティーヴン・ソンドハイムが作詞、作曲を手掛けたミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アング』のチャーリー役で舞台デビューした。当時、27歳。それまでキラキラとしたイメージを持たれがちなことに悩みを抱えていた小池は、ミュージカルに出会い、“やりたいこと”を見出したとインタビューで語っている(参考:小池徹平さんのターニング・ポイントは?「30歳を超えて、ようやくやりたいことができるようになってきました」 | 就職ジャーナル)。

 その後、小池は『デスノート The Musical』や『1789-バスティーユの恋人たち-』など、数々のステージに立つように。何よりも評価が高かったのが、ブロードウェイで大ヒットしたミュージカル『キンキーブーツ』の日本人キャスト公演(2016年、2019年)で演じた主人公のチャーリー・プライス役だ。小池はドラァグクイーンのローラ役を務めた三浦春馬と共に舞台を盛り上げ、音楽活動で培ってきた歌唱力を披露。第42回菊田一夫演劇賞の演劇賞を受賞し、『2018 SNS歌謡祭』(フジテレビ系)にてミュージカルの一幕でラストを飾り、話題になったことも記憶に新しい。

 映像と演劇ではまた違った演技力が必要となるだろうが、大きな舞台で登場人物の特徴や心の揺れ動きを表現した経験は小池のキャリアに大きく影響したことは間違いないだろう。ちょうどその時期から、先の『大恋愛』や『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)での億万長者の独善的なIT社長役など、変わった役柄が増加。そして昨年、水野美紀と共に狂気的な演技でSNSを賑わした配信ドラマ『奪い愛、夏』(AbemaTV)を経て、現在に至る。そんな彼が出演する『ギルティ』の第5話は本日23:59放送。前回は小池演じる一真の衝撃的な過去が明かされ、物語はますます盛り上がりを見せている。10代、20代の頃と変わらず爽やかな笑顔を見せる小池。しかし、その表情の裏に真実を隠している彼の演技から片時も目を離さないで欲しい。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter

■放送情報
プラチナイト 木曜ドラマF『ギルティ~この恋は罪ですか?~』
読売テレビ・日本テレビ系にて、木曜23:59〜放送
出演:新川優愛、町田啓太、中村ゆりか、神尾楓珠、阿部亮平、長井短、結城モエ、筧美和子、大西礼芳、徳永えり、戸田菜穂、小池徹平
原作:丘上あい『ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~』(講談社 ビーラブKC)
脚本:泉澤陽子、大林利江子ほか
演出:河原瑶、林雅貴ほか
主題歌:Toshl「BE ALL RIGHT」(ユニバーサル ミュージック)
スタッフ:チーフプロデューサー:岡本浩一(読売テレビ)
プロデューサー:中間利彦(読売テレビ)、黒沢淳(テレパック)、水野督世(テレパック)
制作協力:株式会社テレパック
制作著作:讀賣テレビ放送株式会社
(c)読売テレビ

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