東山紀之が『必殺仕事人2020』を語る 「世相を反映させられるのが『必殺』の魅力」

東山紀之が『必殺仕事人』を語る

 6月28日に放送されるドラマ『必殺仕事人2020』(ABCテレビ・テレビ朝日系)で主演を務めた東山紀之のインタビューが公開された。

 2007年にスペシャルドラマで復活し、14年目に突入する東山主演の人気時代劇シリーズ『必殺仕事人』。東山をはじめ、松岡昌宏、知念侑李、和久井映見らおなじみの面々が、世にはびこる悪を成敗する模様を描く。

 今回のテーマは“親だまし”。仕事人たちが、ハンパな悪党=グレ者と、息子をかたって親から多額のお金を引き出す卑劣な犯罪、現代で言うところの“オレオレ詐欺”に挑む。今回、東山と対峙することになるのは、市村正親。東山が「目標としてきた」という市村と念願の初共演を果たす。必殺シリーズ初登場となる市村が演じるのは、本町奉行所に赴任してくる奉行・湯川伊周。悪人を撲滅するためにやって来た穏やかな性格の人格者だが、実は裏の顔を持っている。

 また本作では、東山演じる本町奉行所の同心・渡辺小五郎と、必殺初登場の市村正親が演じる奉行・湯川伊周の対決に加え、伊周の右腕・田上誠蔵(杉本哲太)と引きこもりの息子・田上新之丞(杉野遥亮)、そして懸命に働くたけ(森川葵)と娘のつゆ(古川凛)の深い親子の絆が描かれる。

 東山は「非常に深い親子の絆を描き出すことで、より“悪”が際立ってきます。それを僕ら仕事人が一刀両断にすることで、爽快感を感じていただけると思います」と語っている。 

東山紀之(渡辺小五郎役)コメント

印象に残っていること

前回の西田敏行さんに続いて今回は市村正親さんに出演していただき、光栄でした。市村さんは、すごく優しくていい人に見えるけど裏の顔をもっている役なんですが、大先輩の胸をお借りして、僕も思い切りやらせていただくことができました。刀を合わせるシーンは、ある種、俳優同士の対決でもあると思いますので、とにかくいい勝負ができるように……と考えて臨みました。

あと、子役の古川凛ちゃんがものすごくかわいくて、久しぶりに胸がときめきましたね(笑)。凛ちゃんの芝居の素晴らしさが、今回の『必殺』をより一層盛り上げている気がします。彼女の芝居を見た照明の方が涙ぐんで僕のとこに来て「いやぁ、あの子はすごい!」っておっしゃったんですよ! そんなこと初めてだったので、とても印象に残っています。

松岡昌宏、知念侑李との共演について

松岡は本当にいい俳優になってきたなぁと思います。『必殺』はもちろん、僕は『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)もよく観ているんですけど、いい雰囲気だし、脂が乗ってきたように感じます。だから毎年『必殺』で一緒に芝居をするのがとても心地いいですね。

知念もいろいろな現場で鍛えられているので、現場で会った時に彼の成長を感じられるのはうれしいことです。今後もいろいろな役をやって、自分らしさをつかんでいくと思いますが、その第一歩といえるのがリュウという役なのかなと思うので、大事に続けていってほしいですね。

新型コロナウイルスの感染拡大で感じたこと

撮影はコロナの影響が出ていない時期に終わっていたんですが、その後いきなりこのような状況になって……。素晴らしい技術をもった『必殺』のスタッフの方々は、大ベテランの方が多いので、とにかく体に気をつけて欲しいなと思いました。周りのみんなの健康も大事にしていきたいと強く感じましたし、そのためにはまず自分がちゃんと自衛を心掛けて生活していかなきゃいけないなと、今回改めて見直すことができました。

視聴者へのメッセージ

世相を反映させられるのが『必殺』の魅力だと思います。事実に基づいたことを表現する際に現代劇だとちょっと直接的になり過ぎるけど、時代劇だと少し大げさに描いても大丈夫というところがあるので……。社会問題について皆さんが感じていることを表現できるのが面白さの一つだと思いますね。

また、僕らが出演させてもらうようになって10年以上、そして今年は藤田まことさん没後10年ということで、本当に歴史のある作品だなと改めて感じています。エンターテインメントとしてのこの作品を、より大事にして、今後も続けていきたいという思いが強いですね。

今回は、オレオレ詐欺や、半グレ集団の悪さを一刀両断にするんですが、非常に深い親子の絆を描き出すことで、より“悪”が際立ってきます。それを僕ら仕事人が一刀両断にすることで、爽快感を感じていただけると思いますので、どうぞお楽しみに!

■放送情報
『必殺仕事人2020』
テレビ朝日系にて、6月28日(日)21:00~放送
出演:東山紀之、松岡昌宏、知念侑李、和久井映見、松尾諭、生瀬勝久、キムラ緑子、中越典子、杉本哲太、杉野遥亮、古川凛、中島ひろ子、大東駿介、駿河太郎、市村正親
脚本:西田征史
監督:石原興
音楽:平尾昌晃
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
チーフプロデューサー:近藤真広(ABCテレビ)
プロデューサー:山崎宏太(ABCテレビ)、山川秀樹(テレビ朝日)、秋山貴人(テレビ朝日)、渡邊竜(松竹)
制作:ABCテレビ・テレビ朝日・松竹
(c)テレビ朝日

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