沢村一樹、『絶対零度』は揺るぎない代表作に シーズン3から4にかけて見せた大きな変化

沢村一樹、『絶対零度』は揺るぎない代表作に シーズン3から4にかけて見せた大きな変化

 沢村一樹が主演を務める『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~ AFTER STORY』(フジテレビ系)が、3月23日に放送された。

 「AFTER STORY」は、3月16日に最終回を迎えた『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』シーズン4の特別編。未然犯罪防止法案が成立した1年後、井沢(沢村一樹)を標的とした事件が起こる。犯人は一度ミハンに救われたことのある月村真美(白石聖)。ミハンの真実を全て明らかにするという名目のもと、人質となった井沢は、ミハンに起こった出来事を振り返っていく。

 「AFTER STORY」は特別編であり、シーズン4の総集編でもある。改めて感じるのは、シーズン4になって浮き彫りになった井沢の心境の変化だ。井沢をリーダーに、山内(横山裕)、小田切(本田翼)が続投、香坂(水野美紀)、加賀美(柄本明)、吉岡(森永悠希)を新たにミハンチームに迎えたシーズン4。1話毎にそれぞれがフィーチャーされたストーリー構成は、より登場人物の心情を深く投影されていくと同時に、複雑に交錯していく過去と未来を映し出すことに成功した。

 その中で井沢に深い影響を与えたのが、殉職することとなる香坂の存在だ。「ミハンの法制化を一緒に見届ける」思いを共にした井沢と香坂は、言葉にはできない絆によって結ばれていた。しかし、香坂は自身の弟である篠田(高杉真宙)の暴走を一人で止めるため、死を覚悟して現場に向かう。そこで井沢に言い残すのが「あなたに出会わなければよかった」という嘘と、キスの真実だ。

 2人の間に愛があったのかは定かではない。けれど、井沢は香坂の思いを背負って、ミハンが法制化されようとする未来に立っている。妻と娘が殺された事件の真犯人が篠田と分かり、2人の死を受け入れる井沢の姿も大きな変化である。シーズン3から2クールを通して、井沢の物語は描かれたことになるが、“反社会的サイコパス”、“元公安の魔物”と呼ばれた狂気的演技から、香坂、そして「AFTER STORY」にてミハンの真実を明らかにして国民に問いかけようとした月村にも見せた優しい微笑みまで、沢村一樹にとって『絶対零度』は代表作の一つになったに違いない。

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