『病室で念仏を唱えないでください』インタビュー
伊藤英明、命に関わる作品に「自分自身が救われている」 幼少期の苦しい体験を経た僧医役への思い
役を通じて救われている
――大ヒット作の『海猿』シリーズでも、人を救う役を演じられていました。何かご自身でこういうことに救われるなとか、自分自身がこういう言葉に救われたという経験は?伊藤:でも僕は、こういう役をもらいながら、自分自身が救われているなと思いますね。今回もそうですけど。常にありがたいなと思います。まずこうやって僕を主役にしてくれたこととか。僕も人の評価とか、人のために生きていることがありましたが、作品を通じて今はなるべく「自分は自分、人は人」と、心をすり減らさずに生きていこうと思うようにしています。
――個人的に、伊藤さんの印象はすごくエネルギッシュで、辛いことをバーンとはねのけるタイプかと思っていたのですが。
伊藤:そりゃ、現場は少しでも楽しくしたほうがいいじゃない。それがいい作品に繋がるとも思うし。でも、みんなそうじゃないですか? いっぱい傷つくことがあって、それでも笑顔でいよう、楽しい時間を少しでも増やそうと必死になっている。僕は5歳から小学校6年生ぐらいまで、入退院を繰り返していたんですが、そのときは親が毎日泣いていて、自分も怖かったですけど、少しでも心配かけないようにと思っていました。辛い状況にいるときって、しょうがないってなかなか思えないんですよね。でも、やっぱりしょうがないことで。
――うう、苦しいですね。
伊藤:そう。だから、嫌なこと・苦しいことだけど、今起こっていることに、きっと全部意味があるんだって少しずつ考えを変えられることが救いになるはずなので。だから、大変なこともあるけど、なるべくいい言葉を使って、感謝を先に考える脳の使い方を心がけています。使った言葉も、態度も、因果応報で返ってくると思うしね。人間って煩悩の塊だから難しいですよね。無理にフタをしようとすると、どこかで出ちゃうと思うし。みんな我慢が多いし、日々のストレスを他人にぶつけてしまうときもあると思うけど、少しでも考え方とかを見直せる時間になったらうれしいですよね。
――伊藤さんと、演じられる松本照円と、共通点はありますか?
伊藤:彼も煩悩とずっと闘っているんです。救命救急って感謝されなくて、運び込まれたときは誰が治療してくれたかわからないし、そのまま亡くなってしまうことも多い。言葉は悪いですけど、いちいち患者さんの事情に寄り添ってたら医者のほうが心が引き裂かれてしまう。でも、彼は面倒くさいくらいに寄り添う。命をつなぎとめて全うさせるし、亡くなってからもその人の人生を全うさせてあげようと粘る。かといって、決して完璧ではなく人間らしくて、弱いところもある。だからこそ、前を向いて生きていこうとするところには共感しますね。
――楽しみにされているシーンはありますか?
伊藤:医局のメンバーと絡んでいるところですね。そこでは、亡くなっていく人を見ながらも、自分たちが生きていくためにご飯を食べるんです。医師たちの人生も続いているんで。そんな非日常と日常を、ムロ(ツヨシ)さん、中谷(美紀)さん、萩原(聖人)さんという腕のある役者さんたちと描いていくのはワクワクします。
ーー共演者のみなさんとの顔合わせはいかがでしたか?
伊藤:すごい楽しかったですね。僕はちょっと緊張してたんだけどすごい面白かったですよ、みんな。挨拶も、ムロさん、ホリケン(堀内健)さん、泉谷(しげる)さんと続いたら笑うしかないですよ。
――個性的なキャラクターが集結した本作が、どんな作品に仕上がるのか楽しみです。
伊藤:正しく生きようとかそういうことではなく、あくまでも自分と向き合って、自分の人生を全うできるようにもがく感じが楽しみです。 彼も僕も手探りなので、きれいな言葉と心で、この作品と向き合って最終回にはいい僧医になってたらいいなって思います。でも、雑念を払うのは難しいから、いつまで持つかなって感じですけど(笑)。
■ 放送情報
金曜ドラマ『病室で念仏を唱えないでください』
TBS系にて毎週(金)22:00~22:54放送
出演:伊藤英明、ムロツヨシ、松本穂香、片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、唐田えりか、谷恭輔、うらじぬの、土路生優里、吉田日向、土村芳、安井順平、時朗、横田真悠、堀内健、宮崎美子、余貴美子、泉谷しげる、萩原聖人、中谷美紀
第1話ゲスト:hitomi、永山竜弥、丸山ゴンザレス、飯窪春菜
原作:こやす珠世『病室で念仏を唱えないでください』(小学館『ビッグコミック』連載中)
脚本:吉澤智子
演出:平野俊一、岡本伸吾、泉正英、
プロデューサー:峠田浩
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/nembutsu_tbs/
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