『同期のサクラ』は高畑充希を中心とした5人が“主役”の物語に 夢を持ちつづける大切さを伝えた最終回

『同期のサクラ』は5人が“主役”の物語に

 高畑充希が主演を務めるドラマ『同期のサクラ』(日本テレビ系)が、12月18日に最終回を迎えた。

 「花村建設へ戻って来い」。副社長となった黒川(椎名桔平)からの誘いで、サクラ(高畑充希)は花村建設に復帰を果たす。新しいプロジェクトチームのリーダーとしてサクラを抜擢する黒川は、その目的を「花村建設を生まれ変わらせたいから」と話す。黒川の横で力、権力を持ったサクラは、黒川の求める「今までにない発想と熱い情熱」で会議でもズバズバと意見を言い、未来に誇れるような建築物のアイデアを生み出していく。仕事に高揚感を覚えるサクラは、その代償に自分を誤魔化し、周りからの信頼もすり減らしていた。

 結果的に、サクラの目を覚まさせたのは、夢と希望を持って花村建設に入社してきた新入社員の姿。2009年、サクラも瞳を輝かせて花村建設のエントランスを歩いていた。合併の噂が流れる花村建設を心配する新入社員にサクラは、「大丈夫です。きっといい仲間と出会うから」と過去の自分に言い聞かせるように声をかける。

 副社長から社長へとのし上がった黒川。彼は、サクラに8歳の若さで亡くなった娘の姿を重ねていた。サクラが出した答えは、会社とは社員一人ひとりの力で作られているということ。彼女が作った未来に残したい建物のアイデアは、同期の4人、菊夫(竜星涼)、百合(橋本愛)、蓮太郎(岡山天音)、葵(新田真剣佑)の協力なくしては完成しなかった企画書。それに気づくには、すみれ(相武紗季)の「仲間を大切にすること」というアドバイスも必要不可欠であった。「優秀な仲間さえいれば素晴らしい仕事ができます。どんなにつらくても自分は決して1人じゃないと勇気が出ます。それが私の力です」。そう言って、サクラは黒川に退職願を渡す。

「私には夢があります」

 サクラが第1話から言い続けてきたセリフ。「ふるさとの島に橋を架けること」をはじめ、その多くは叶うことはなかった。けれど、一つだけ叶えることのできた夢が、「一生信じ合える仲間をつくること」だ。

 2020年4月、縁あって再就職を決めたサクラは、満開のサクラの木の下で同期たちと再会する。サクラの投げかけた言葉一つひとつは同期たちの土台を作り、各々がそれぞれの夢へと歩き出そうとしていた。

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