高畑充希の言葉になぜ心動かされてしまうのか 『同期のサクラ』が描く“弱さ”との向き合い方
サクラは何度も夢を口にする。「一生信じあえる仲間を作ること」はその一つで、「故郷の島に橋をかける」「仲間とたくさんの人を幸せにする建物を作る」こともサクラの夢だ。かつて、「夢、夢、夢、夢、うるさいのよ!」「夢があれば偉いわけ?」「夢がないと、生きてちゃいけないわけ?」と百合がサクラにぶつける場面があった。
もちろん今の時代、みんながみんな、はっきりとした夢を持っているわけではない。日々生きるので精一杯という人も多いだろう。でも、「夢」というほどのものではなくても、「こういう生き方がしたい」とか、「こういうものを愛し続けたい」といったものはあっていいはずだ。
サクラみたいな人間にはまずなれない。遠慮や空気を読むことが、生きる上で必要な場面もある。だが、ついつい遠慮し“すぎ”ていないだろうか。空気を読み“すぎ”ていないだろうか。嫌なことを溜め込み“すぎ”てはいないだろうか。サクラの姿を見ていると、働く上で、生きる上で、何か大切なものを忘れているのではないかと、ふと気づかされる。それこそが『同期のサクラ』に釘付けになってしまう理由の一つであるように思う。
(文=國重駿平)
■放送情報
『同期のサクラ』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜放送
出演:高畑充希、橋本愛、新田真剣佑、竜星涼、岡山天音、相武紗季、椎名桔平
脚本 : 遊川和彦
チーフプロデューサー : 西憲彦
プロデューサー : 大平太、田上リサ(AXON)
演出 : 明石広人、南雲聖一
制作協力 : AXON
製作著作 : 日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/sakura2019/
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