若手世代きっての実力派! 中川大志、“いくえみ男子”を体現する芝居力
現在放送中のドラマ『G線上のあなたと私』(TBS系)で、主人公・也映子(波瑠)が大人のバイオリン教室で出会う、恋愛に不器用なイケメン大学生・加瀬理人を演じている中川大志の、こじらせツンデレキャラが話題を呼んでいる。
中川は、9月末まで記念すべき第100回目の朝ドラ『なつぞら』(NHK総合)で、主人公・なつ(広瀬すず)の夫・坂場一久という重要な役を演じていた。強い熱意をもったキャラクターであり、アニメに向き合い続けたいなつを支える夫として視聴者に愛された。
そんな中川は、2009年に子役として俳優デビュー。一世を風靡した2011年のドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)では一家の長男役として注目を集めていた。その後もNHK大河ドラマ『真田丸』など、幅広い作品に出演してきた中川。爽やかイケメンなイメージもさることながら、その豊かな演技力も評判が高い。
ドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)では、主人公・音(杉咲花)の婚約者である馳天馬を演じ、最後まで一途に音を想い続けた王子様のような存在を演じていた。クサすぎて引いてしまいそうな台詞も、中川演じる天馬が発することで素直に受け止められた視聴者も多かったことだろう。一方、『監獄学園-プリズンスクール-』(MBS・TBS系)では、女子風呂を覗こうとした罪で謹慎生活を強いられる高校生・キヨシを演じていた。過激な下ネタも盛り込まれた本作で、中川が見せたバカバカしくも熱い演技は“王子様”とは正反対のものだった。
またauのCMシリーズ「意識高すぎ!高杉くん」で細杉君を演じているのも中川である。長髪にメガネ、独特の話し方で、かなりクセの強いキャラクターだが、その異様な存在感がクセになる視聴者も多い。
物語に溶け込み、自身の雰囲気をガラリと変えてしまう中川の演技力。『G線上のあなたと私』では、原作者・いくえみ綾が数多くの作品で描く、爽やかなのにどこか不器用で憎めない“いくえみ男子”を体現する。
中川演じる理人は少々無愛想。也映子や幸恵(松下由樹)にツンとした態度をとるが、第3話では、3人で「G線上のアリア」を弾くために手作りの教本を用意し、2人に手渡した。さりげない言葉や描写から優しさが滲み出る理人。中川はそんな憎めないキャラクターを自然体で演じている。