近浦啓長編初監督作『コンプリシティ/優しい共犯』来年1月公開へ ルー・ユーライ×藤竜也が共演
近浦啓監督の長編映画デビュー作『Complicity』が、『コンプリシティ/優しい共犯』の邦題で2020年1月17日より新宿武蔵野館ほかにて公開されることが決定。あわせてポスタービジュアルと予告編が公開された。
短編映画『SIGNATURE』が第70回ロカルノ国際映画祭ほかで高い評価を受けた近浦の長編デビュー作となる本作は、技能実習生制度、不法滞在外国人などを背景にした、異国の地でもがきながら生きていく1人の若者の姿を描いた物語。中国の俳優ルー・ユーライが、常にどこか寂しさを感じさせる瞳と危うげな存在感で、どこにいても自分の存在を確立できない主人公の青年チェン・リャンを演じ、チャン・リャンの時に厳しい上司であり、時に優しい父のような存在である厳格な蕎麦屋の主人・弘役を藤竜也が務める。そのほか、赤坂沙世、松本紀保らが脇を固める。
技能実習生として来日するも、劣悪な職場環境から逃げ出し、不法滞在者となってしまった中国人青年チェン・リャン。彼は他人になりすまし、蕎麦屋で働き口を見つける。口数が少なく不器用な蕎麦屋の主人・弘は、実の息子との関係も悪くどこか心に孤独を抱えていた。厳しくも温かい弘の背中に父を重ねるチェン・リャンと、彼の嘘をつゆ知らず情を深めていく弘ーー2人はまるで親子のような関係を築いていく。しかしはかない嘘の上に築いた幸せは長く続かず、チェン・リャンを追う警察の手が迫り、すべてを清算する日がやってくる。その時、二人はお互いのためにある決断をする。
公開されたポスタービジュアルでは、ルー・ユーライと藤の印象的な表情が切り取られており、「この嘘だけは、守りたかった」というコピーが綴られている。
予告編では、テレサ・テンの楽曲「我只在乎ニィ(時の流れに身をまかせ)」にのせて、居場所を亡くした技能実習生のチェン・リャンと孤独な蕎麦屋の主人・浩が出会い、絆を深める様子や、チャン・リャンに警察の手が迫り、次第に追い詰められ、「君は誰だい!?」と浩がチェン・リャンに問いかけるシーンも確認できる。
■公開情報
『コンプリシティ/優しい共犯』
2020年1月17日(金)より、新宿武蔵野館にてロードショー
出演: ルー・ユーライ、藤竜也、赤坂沙世、松本紀保
監督・脚本・編集: 近浦啓
製作:クレイテプス/Mystigri Pictures
配給:クロックワークス
2018/116分/カラー/日本=中国/5.1ch/アメリカン・ビスタ
(c)2018 CREATPS/MYSTIGRI PICTURES
公式サイト:http://complicity.movie