『なつぞら』柴田家にたんぽぽが咲く 雪次郎と夕見子の“これまで”と“これから”

『なつぞら』雪次郎と夕見子の“これまで”と“これから”

 『なつぞら』(NHK総合)113話は、屈指の名場面が揃った回ではないだろうか。雪次郎(山田裕貴)がもったいぶって披露した新しいお菓子は、おバタ餡サンド。バターとあんこを混ぜた小畑の餡をサンドした雪次郎の洒落が効いた一品だ。そんな新作は一同から好評の様子。辛口の夕見子(福地桃子)ですら絶賛をする。

 雪次郎は雪之助(安田顕)に意見を求める。「初めて…お前に先越されたわ」と雪次郎を認める雪之助。役者の道を捨て帯広に帰ってきた際には「そったら中途半端なことで菓子屋になれっか」と雪次郎を鍛え直すことを宣言したが、着々と雪次郎の開拓道は前に進んでいるようだ。

 父に認められたことを受け、雪次郎は夕見子に思いを打ち明ける。「夕見子ちゃんの作るバターと十勝の菓子がくっつくんだわ。夕見子ちゃんと雪月が結ばれる運命だと言っても過言ではねえべさ」。いささか飛躍した論理に夕見子も「過言すぎて意味分かんないわ!」と一蹴する。

 「したら分かるように言うべ…。夕見子ちゃん、俺と結婚してくれ」と雪次郎。まさかの家族友人の前で公開プロポーズである。思えば幼少期、第9話では「僕が夕見子ちゃんのためにおいしい牛乳のお菓子をたくさん作るよ!」と宣言していた。長い年月を経てその思いが成就されたということなのだろう。

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