『アラジン』ジーニー役でさらにパワーアップ! 「七色の声を持つ」山寺宏一のマルチな活動
マルチにもほどがある活動の幅がすごい!
活躍の場は、アニメ声優だけに止まらない。さまざまなテレビ番組でナレーターを務めていて、きっと知らないうちに山寺の声に触れているはずだ。例えば衝撃的展開の連続で話題のドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)では、ダイジェスト映像のナレーターを務め、ユーモアたっぷりのナレーションでドラマの面白さを後押しした。NHK『ガッテン』など、バラエティ番組のナレーション経験も豊富。また6月に放送された『世にも奇妙な物語 雨の特別編』(フジテレビ系)内「永遠のヒーロー」では、ナレーションだけでなく怪人・マスターカイザーの声から、その手下たちまで複数の役を1人で演じて、その技術を存分に発揮していた。
役者としても数多くの作品に出演。NHK連続テレビ小説『なつぞら』に豊富遊声の役で出演したことは記憶に新しく、日本のアニメーション黎明期を描いた作品に、ベテラン声優の山寺が出演したことがネットでも話題となり、再登場に期待の声が寄せられている。実は、1990年から舞台に立ち、ほぼ毎年いくつかの舞台に出演していて、役者としての経歴もベテランだ。昨年は、声優・水島裕、演出家の野坂実と共に3人で旗上げした演劇ユニット“ラフィングライブ”の第四回公演『パパ、アイ・ラブ・ユー!』を成功させている。また9月には、東京・天王洲銀河劇場で開催される『今、僕は六本木の交差点に立つ』に出演する。人気声優の多くは、舞台経験を持つ者が多く、山寺もその代表的な1人だ。声優としての演技の実力は、豊富な舞台経験によって支えられているとも言える。
さらに歌手としても、1990年にシングル「GLORY DAYS」でデビューし、1991年〜1995年には、日高のり子・山寺宏一・関俊彦でユニットのバナナフリッターズとして活動。2012年には、チャリティソング「花は咲く〜アニメスター・バージョン〜」で、水樹奈々とデュエットで、素晴らしい歌声を披露している。その他にも、『ものまねグランプリ』で数々のものまねネタを披露、テレビ東京『おはスタ』の司会、ラジオではバズーカ山寺と名乗ってのマシンガントークを繰り広げるなど枚挙にいとまが無い。
山寺は、数多くの作品との出会いによって、マルチな才能を開花させてきた。しかし、これだけ数多くのことをやってはいるが、それは声優というブレない柱があればこそだろう。しっかりした柱があり、それが糧になるという信念があればこそ、何事にも怖れず、しっかりハジけられるということ。山寺宏一のすごさは、声優に始まり声優に帰ることのできる信念と、すべての経験を吸収し糧とすることのできる柔軟性にある。
ディズニー公式サイトで山寺は、『アラジン』について「"人は誰でも出会いによって変わる事が出来る”という事や、"自分にとって本当に大切なのは何か”を気づかせてくれる作品だ」と、コメントしている。実に経験が伴った言葉だ。
■榑林史章
「THE BEST☆HIT」の編集を経て音楽ライターに。オールジャンルに対応し、これまでにインタビューした本数は、延べ4,000本以上。日本工学院専門学校ミュージックカレッジで講師も務めている。
■公開情報
『アラジン』
全国公開中
監督:ガイ・リッチー
脚本:ジョン・オーガスト、ガイ・リッチー
音楽:アラン・メンケン
出演:メナ・マスード、ナオミ・スコット、ウィル・スミス
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/aladdin.html