『あなたの番です』“交換殺人ゲーム”の伏線を振り返る 後半戦は田中圭と横浜流星の推理対決に?
「人間誰しもが、殺したい人間がいる」。そんな会話から、13人の住民たちがそれぞれ“死んでほしい人間”の名前を書き、それが殺人の連鎖へとつながっていく日本テレビ系列日曜ドラマ『あなたの番です』。2クールにわたって毎週誰かしら登場人物が命を落としていくというショッキングな展開と、回を重ねるごとに増えていく謎と伏線。いよいよ16日に放送される第10話で前半戦が終わり、すべてが明らかになるであろう後半戦へと突入していく。
まず整理しておきたいのはこの“交換殺人ゲーム”の基本的なルールだ。手塚菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)の夫婦がキウンクエ蔵前というマンションに引っ越してきたその日に行われた定例の住民会。それに参加した13人、菜奈、久住譲(袴田吉彦)、田宮淳一郎(生瀬勝久)、石崎洋子(三倉佳奈)、浮田啓輔(田中要次)、黒島沙和(西野七瀬)、シンイー(金澤美穂)、尾野幹葉(奈緒)、北川澄香(真飛聖)、榎本早苗(木村多江)、藤井淳史(片桐仁)、赤池美里(峯村リエ)、そして管理人の床島比呂志(竹中直人)。彼らが小さな紙に“死んでほしい人”の名前を書き込み、一度それを一箇所にまとめて、それぞれ一枚ずつ引いていく。
そして自分が名前を書いた人が殺されたなら、今度は自分の引いた紙に書いてあった人物を殺す。殺人事件の捜査では基本的に被害者と接点のある人物が捜査線上にあがる。そのため、まったく面識のない人物は捕まりにくいという机上の空論によって成り立つ、ある種の殺人依頼というわけだ。もっとも、それはあくまでも“ゲーム”という名目でただ紙を交換しただけに過ぎなかったのだが、さっそく一人目の犠牲者が出てしまう。管理人の床島がマンションから転落して命を落としたのだ。そしてマンションの掲示板に貼られる「管理人さん」と書かれた紙。
それを皮切りに、続々と犠牲者が出てくる。藤井の知人であったタレント医師、シンイーの働くブータン料理店の店長、久住と顔がそっくりの俳優、さらには住民の中でも赤池美
里と夫の吾朗(徳井優)や浮田、ゲームには参加していない児島佳世(片岡礼子)。そして前半戦の佳境となる展開は、菜奈が名前を書いた元夫・細川朝男(野間口徹)の死によって始まった。交換殺人の順番が菜奈に回ってくるものの、その被害者となる人物がまったく別の誰かによって殺されたことで、ルールが無視された殺人の連鎖が起きているのだと明らか
になったのだ。そして一連の事件の謎を解こうとする翔太が、早苗の家の秘密にたどり着
いた第9話のクライマックス。
早苗の家の“隠し部屋”にはなぜか沙和が捕らえられており、謎の少年(荒木飛羽)の姿も。この少年の存在が、前半戦の謎を解く極めて重要なカギとなっていることは言うまでもないだろう。しかしそれでもまだこのドラマは半分。いまだ散りばめられた数々の伏線、怪しげな住民たちの謎が一向に解決せず、ドラマはさらにかき回されていく。佐野豪(安藤政信)、江藤祐樹(小池涼介)、木下あかね(山田真歩)、西村淳(和田聰宏)といったゲームに参加していない住民たちや、第1話に登場したきり姿を現していない沙和の恋人と思しき青年……。