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【ネタバレあり】『エンドゲーム』に残された謎 アベンジャーズの作戦を科学的視点から読み解く

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※本記事は『アベンジャーズ/エンドゲーム』及び過去MCU作品のネタバレを含みます。

 世界中で大ヒットを記録し、まだまだ成績を伸ばし続けている『アベンジャーズ/エンドゲーム』。シリーズ最大といえるスペクタクルや、集大成となる名シーンが存在する本作だが、そのあたりに圧倒されて、物語のなかでアベンジャーズの突破口となった、あの時間を超えた作戦の理屈がよく分からないままだったり、そもそも破綻なく成立しているのか? という疑問が渦巻いている観客は少なくないのではないだろうか。

 ここでは、そんな本作が描いたヒーローたちの作戦の内容に迫り、一度鑑賞しただけでは理解しづらい、時間移動や、タイムパラドックスについての謎を解き明かしていきたい。

鍵となるのは極小の“量子世界”

 なぜアベンジャーズが時間を遡らなければならなかったのか。それは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のストーリー上で起こった出来事が原因となっている。アベンジャーズと敵対する、これまでで最強のスーパー・ヴィラン(悪役)であるサノスが、宇宙を意のままに操ることすらできるという、強大な力を持った6つのインフィニティ・ストーンを得て、指を鳴らすことで発動させてしまった大虐殺、“The Decimation(ザ・デシメーション)”である。これによって、ヒーローたちを含めて宇宙の半分の生命が消滅してしまったのだ。さらにまずいことに、サノスはストーンを破壊することで、状況を修復することができないようにしてしまった。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(c)2018MARVEL

 足掛け11年作られてきたマーベル・スタジオのヒーロー映画シリーズが一つの区切りを迎える直前で起こった惨劇。さすがにここまでの被害を描き、このまま幕を下ろしてしまっては、ヒーロー映画としても、娯楽映画としても成立し得ないだろう。唯一、本作『エンドゲーム』のなかで、消滅した生命を復活させる展開を描くことしか、もはや選択肢はない。そこで、ヒーローに時間を遡らせるという展開が必要となってくる。

 アベンジャーズに光明を与えたのは、ミクロのヒーロー、アントマンことスコット・ラングだった。彼は、『アントマン&ワスプ』のなかで、極小の量子の世界に飛び込んでいる最中に、装置を操作していたピム博士らが運悪く“ザ・デシメーション”で消滅してしまったことで、量子世界のなかに閉じ込められてしまっていた。それから5年……たまたまネズミが偶然に装置に触れることで機械が作動し、ラングは奇跡的に元のサンフランシスコへと帰還することができた。だが奇妙なことに、彼の感覚では量子世界に閉じ込められていた時間は、たったの5時間程度に過ぎなかったのだという。これはある意味、“時間移動”ではないのか。彼は、自分が体験した量子の世界は、普段われわれが生活している世界とは時間の法則が異なることを、その身をもって実感したのだ。

『アントマン&ワスプ』(c)2018MARVEL

 “ザ・デシメーション”による悲劇があったということを理解したラングは、生き残ったアベンジャーズに合流し、量子世界の法則を利用することで過去に遡り、過去を改変することで、すでに起こった悲劇を回避できないかと提案する。

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