乳がんへの不安と戦う女性の姿ーー『ラジエーションハウス』窪田正孝が見つけた“視えない病”

『ラジエーションハウス』が描いた乳がんの苦悩

 1人の女性の未来が、検査によって左右されることが描かれた『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~ 』(フジテレビ系)の第3話。放射線技師のたまき(山口紗弥加)は自身の乳房のマンモグラフィー検査の結果に影があることを気にしている。しかし、勇気が出ず、良性か悪性か調べることに戸惑っていた。

 そんな時、1人の患者が甘春総合病院を訪れ、マンモグラフィー検査を受ける。その女性はデンスブレストという乳腺密度の濃い体質で、マンモグラフィー検査では病変が見つからないという。杏(本田翼)は、他の重篤患者の検査予約なども考慮し、その患者に超音波検査などを勧めず、異常なしと診断した。しかし、その検査結果をみた唯織(窪田正孝)は、家系の病歴なども考慮し、患者に超音波検査を勧める。唯織の働きかけもあり、患者は超音波検査、さらにMRI検査も受け、乳がんを患っていることが発覚する。

 一方、たまきの腫瘍に気づいてしまった裕乃(広瀬アリス)はたまきを心配し、超音波検査の練習台になってほしいとたまきの検査に対して背中を押す。状況を把握した小野寺(遠藤憲一)は、裕乃の超音波検査を見守り、たまきの病変が悪性腫瘍ではなく良性であることを発見した。

 乳がんという11人に1人は発症する病気に対して、不安を持って暮らす女性2人を描き、それぞれの向き合い方や未来の違いを描いた第3話。乳がんであったらどんな未来を描くか、結婚や配偶者からの理解など、気になるテーマが描かれる。さらに検査で影が見つかってもたまきのように良性であるケースがあることも描かれ、検査=病気というネガティブイメージも払拭された。あくまでも、検査は検査であり、そのあとの対応次第で命を守ることができるということが強調されている。さらに、検査によって早期発見すれば治療も容易なことから、しっかり検査を受けることを啓蒙するような役割も感じられた。

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