Sexy Zone 中島健人、『砂の器』で新境地開拓なるか 先輩・東山紀之との初共演にも注目
3月28日、あの名作が大胆にアレンジされて蘇る。松本清張原作の『砂の器』である。同作は、フジテレビ開局60周年特別企画として、夜7時57分から10時54分に放送。2018年の東京・渋谷を舞台に、物語が展開していくという。出演者を見ると、主演の東山紀之をはじめ、土屋太鳳、野村周平、桜井日奈子など今をときめく人気俳優の名前、杉本哲太、泉ピン子、高嶋政伸、柄本明など作品の根幹を支える名優たちの名前が連なっている。その中でも注目したいのは、犯人で天才作曲家・和賀英良役、Sexy Zone・中島健人である。中島にとって、同作品が大きな転機になることは間違いないだろう。
若手ジャニーズの中でも、中島の演技のキャリアは豊富だ。テレビドラマ『スクラップ・ティーチャー~教師再生~』(日本テレビ系)での俳優デビュー以降、『BAD BOYS J』(日本テレビ系)、『黒服物語』(テレビ朝日系)、『黒崎くんの言いなりになんてならない』(日本テレビ系)、『ドロ刑-警視庁捜査三課-』(日本テレビ系)とドラマの主演を務めている。映画に至っては『銀の匙 Silver Spoon』、『心が叫びたがってるんだ。』、『未成年だけどコドモじゃない』、『ニセコイ』など出演作全てが主演なのである。
演じた役の設定は様々だが、そのキャラクターは大きく2つに分けられるだろう。一つは、中島の十八番でもある“王子キャラ”。性格はバラバラだが、女性をキュンとさせるセリフや行動が見られるキャラクターだ。例えば、『未成年だけどコドモじゃない』の鶴木尚。学園の王子的存在の鶴木だが、ヒロイン・香琳(平祐奈)には冷たい態度を取る。しかし、徐々に心を開き、五十鈴(Hey! Say! JUMP・知念侑李)に香琳が監禁されると知ると一目散に助けに行くヒーローっぷりを見せている。そしてもう一つは、“爽やかな熱血漢”。困難にぶつかっても、最後は前向きに閉塞感を打破していくというキャラクターである。こちらは、24時間テレビドラマスペシャル『ヒーローを作った男〜石ノ森章太郎物語〜』(日本テレビ系)の石ノ森章太郎役が分かりやすいだろう。漫画家になる希望を持って上京するものの、最愛の姉の死を機に海外へ逃亡。しかし最終的には前向きに漫画と向き合い、情熱のままに名作を生み出していっていた。そう考えると、今回演じる和賀英良役は、少し色が違うかもしれない。
和賀英良は、天才ピアニスト。その才能が認められ、名声が高まっている注目の音楽家だ。コンサートも決まっており、文部科学大臣の愛娘でフルート奏者の佐知子(桜井日奈子)と婚約をしており、順風満帆な人生に見えるが、一抹の闇も抱えている。愛人の存在、そして過去を消し去るための殺人。これで中島が演じてきた役にはない部分だろう。だが一方で、華々しい世界で活躍する麗しい姿や、自身が得意としている華麗なピアノ演奏など、中島らしさもふんだんに盛り込まれている。そういった意味では、中島だからこそ表現できる新しい役となるのではないだろうか。