『ひよっこ2』は若手役者たちの成長の見せ場に 竹内涼真=島谷純一郎が語った“自分の原点”

『ひよっこ2』竹内涼真のあかね荘への思い

 「そこでいろいろなこと教わったんですよ。うん。ほんとに世の中いろんな人がいてそれぞれみんな違ってて。みんな違ってみんな正しいんですよね」という島谷のセリフの合間には、あかね荘で暮らしていた頃の回想シーンが挟まれていく。“自称”25歳の“オフィスレディー”として働く・早苗(シシド・カフカ)、漫画家コンビの啓輔(岡山天音)&裕二(浅香航大)、そしてみね子、島谷。みんなの個性はバラバラで初めの頃のちょっとした衝突はあったが、徐々にお互いを理解し合っていった。

 「そこで経験したことが自分の原点みたいなところありますね。あの……ものを考える時のね。うん。アパートの人たちはどう思うのかなって。それが今に生きてるんだと思います」。島谷を演じる竹内は、本作以降、様々なドラマで要役を演じ、今や若手きっての大スターだ。当時はオーディションを経て出演していた若手役者たちは放送後、めまぐるしい活躍を遂げている。澄子演じる松本穂香はドラマ『この世界の片隅に』(TBS系)で主演、啓輔演じる岡山もドラマ・映画に引っ張りだこの状況。島谷のこの言葉は、竹内自身が、俳優としての糧になった『ひよっこ』に対しての想いとリンクする場面でもあったように感じた。

 富さんはがテレビに映る島谷を見て「このアパートに住むとね、みんな幸せになるのよ」とにっこり呟いた。早苗も初恋の男性・片岡龍二(古市コータロー)と共にサンフランシスコへ旅立ち、漫画家コンビもヒット作を生み出してた。今、あかね荘にはみね子&ヒデ(磯村勇斗)、新しい住居人である澄子&豊子(藤野涼子)が暮らしている。彼らもまた幸せを手に入れ、このアパートを去っていく日がくると思うとちょっと寂しいが、その時は私たち視聴者も彼らの門出を笑顔で送り出したい。

(文=大和田茉椰)

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■放送情報
『ひよっこ2』
NHK総合にて2019年3月25日(月)~3月28日(木)
午後7時30分~8時
出演:有村架純 ほか
脚本:岡田惠和
語り:増田明美
制作統括:菓子浩
プロデューサー:板垣麻衣子
演出:黒崎博、堀内裕介
写真提供=NHK(写真は連続テレビ小説時のもの)
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/hiyokko/

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