塩野瑛久が『未来のムスコ』で放つ“メロい”魅力 “愛すべきダメ男”吉沢将生を激推し

火曜ドラマ『未来のムスコ』(TBS系)には、未来から来た息子・颯太(天野優)が“まーくん”と呼ぶ父親候補3人が登場する。その“まーくん”たちは違った方向に魅力的で、いわゆる“メロい”要素をそれぞれが持っている印象だ。
その中で、筆者は塩野瑛久演じる吉沢将生を推したい。
将生は、いわゆる付き合ってはダメなタイプの男性である。主人公・未来(志田未来)が所属する劇団の座長であり、演出家。しかも、未来にとっては最悪な別れ方をした元カレでもあった。
ここまで放送された7話を観て、将生に対して思うのは、彼には「〇〇した方がいい」「今は〇〇をすべき」という概念が薄いということだ。例えば、第7話でのこと。久しぶりのデートを現在の彼女である白鳥萌(大友花恋)と約束するのだが、そのデートよりもピンチな状況にある未来を優先させる。それは「劇団員のピンチだから……」というような理由なのだが、現在の彼女からすれば、未来は元カノでもある。そうなると「え、今の彼女よりも元カノを優先させるの!?」と萌からしたら驚きだろうし、当然いい気はしない。これだけで、彼女からしたら十分に別れる理由になるだろう。そして案の定、萌はこのことに激怒。未来のことを「どうしようもなく大切な存在ってことじゃん!」と言い放ち、2人は離れて行った。
将生のダメなところは、決して恋愛面においてだけではない。
同じく第7話で未来が地方に映画の撮影に行くとの理由から“まーくん”候補たちを始めとする未来の周りの人で颯太の子守りを担当するシーン。そこでの将生は、ハンバーグを作ると意気込んだかと思えば、それを丸焦げにしてしまい、ごはんを作るのも決してうまいとはいえず、神経衰弱をすれば、颯太に負けたことが悔しくて「もう1回!」と駄々をこねるという子どものような一面を持っている人だということが描かれていた。さらに、それを年下の真(兵頭功海)が嗜めるという構図までがセット。こんなのズルい、将生のダメさを知っているけれどもやはり決して彼を憎むことはできない、そう確信したシーンだった。

このように将生はいわゆるダメな点がある“まーくん”だ。
しかし、それはいじわるだからとか、そういうのではなく、少々子どもじみているだけ。そのダメさも含めて、愛したくなるかわいらしさを秘めている印象だ。それは未来も、そして視聴者も彼のことを「しょうがないな」と言いながら好きになってしまって、当然だろう。
そんな将生を演じる塩野だが、彼は役によって、ビジュアルから印象を変えてくる俳優だという印象がある。
例えば、今回の将生に関しては髭をはやし、無造作な髪型でやや頼りない印象。しかし、2024年放送のNHK大河ドラマ『光る君へ』を思い出すと、天皇としての繊細かつ麗しい姿を思い返してしまう。さらに言うなれば『HiGH&LOW THE WORST』の小田島有剣役では、いわゆる“THEヤンキー”が集う中で、金髪の肩まで伸びたヘアスタイルに色のついたサングラスをかける低体温な印象の役を演じる。その姿は、確実にほかの不良たちの中でも異彩を放つ存在で、根強く人気を誇る『HiGH&LOW』シリーズの中でもじわじわと好きな人が多いキャラクターである印象だ。
このように彼の出演作を振り返ると、良い意味で、どれに対しても「え? この役も塩野瑛久だったの!?」と視聴者を驚かせるようなカメレオンぶりを感じさせる。しかし、そのいずれのキャラクターも“メロ”くてしょうがない。

今回の将生に関してもそうだ。将生はダメダメな一面とは裏腹に、優しさと誠実さも兼ね備えている。例えば、第7話ラスト、現状に悩み涙を流す未来を抱きしめようとするも、真という彼氏がいること、今自分は決して未来の彼氏ではないことを思い出したかのような描写で、背中をポンポンと叩き慰めるだけにとどまるシーン。あの手の動きに将生の根にある真面目さが秘められている印象を受け、筆者はまた将生というキャラクターを気になる存在として認定してしまったものだ。
物語も後半戦。個人的には、ここから松岡優太(小瀧望)含む“まーくん”をめぐり、もう一波乱あってもおもしろそうだなと予想しているが、いったいどのように展開していくのだろうか。まだまだ見逃せなさそうだ。
恋も仕事も夢も中途半端だった主人公がある日突然母となり、子育てを通して、誰かと生きること、支え合うことの意味を知り、自分らしく生き直していく姿を描く。
■放送情報
火曜ドラマ『未来のムスコ』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:志田未来、塩野瑛久、小瀧望、兵頭功海、天野優、吉村界人、箭内夢菜、萩原護、ビビる大木、藤原さくら、板倉武志、難波なう、西野七瀬、マキタスポーツ、神野三鈴、水瀬いのり(声の出演)、淵上泰史、大友花恋、遠藤久美子、古舘佑太郎
原作:阿相クミコ・黒麦はぢめ『未来のムスコ~恋人いない歴10年の私に息子が降ってきた!』(集英社『ヤンジャン+』連載)
脚本:ニシオカ・ト・ニール、いとう菜のは
プロデューサー:天宮沙恵子、松本明子
演出:井村太一、古林淳太郎、泉正英
製作:TBSスパークル、TBS
©TBSスパークル/TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/mirainomusuko_tbs/
公式X(旧Twitter):@mirai_musukotbs
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