『わたし、定時で帰ります。』吉高由里子×向井理×ユースケ・サンタマリアが語る仕事観

吉高×向井×ユースケが語る、仕事観

 深田恭子扮する“しくじりアラサー女子”を巡る、胸キュン四角関係が繰り広げられた『初めて恋をした日に読む話」(TBS系)。恋のときめきと同時に、人生における大事なことを教えてくれたドラマとして大きな話題を呼んだ。そんないつも多くの気づきをくれるTBSの火曜10時枠で、4月16日からは吉高由里子主演の火曜ドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)がスタートする。

 『わたし、定時で帰ります。』は、「働き方改革」が注目を集める昨今、“残業をしない”ことをモットーに生きるワーキングガールを主人公にしたオフィスドラマだ。吉高が演じるのは、Web制作会社のディレクター・東山結衣。そして、結衣の元婚約者でワーカーホリックなプロデューサー・種田晃太郎を向井理が、部下に無理をさせてしまいがちなブラック上司・福永清次をユースケ・サンタマリアが、それぞれ演じる。「仕事とは何か?」「何のために働くのか?」と、見る者の心にストレートなメッセージを投げかける作品になりそうだ。

 2月上旬、吉高由里子、向井理、ユースケ・サンタマリアが、ポスター撮影のために都内・某スタジオに集まった。「本日は足元の悪い中〜」と、吉高がニコニコとしながらスタジオ入りすると、そろってインタビューに答えてくれた。

「今、必要なドラマ」(吉高)


ーーまずは、本作の台本を読んだ感想を聞かせてください。

吉高由里子(以下、吉高):私自身、会社に勤めたことがないので、「あ、こういうことがあるんだ」と思うことがたくさんありました。一般企業で働いている友だちに「会社ってどんな感じ?」って聞いてみたり、マネージャーさんに「どういうときに帰りにくい?」って話してみたり(笑)。残業だけでなく、有給消化やセクハラ・パワハラとか、いろんな問題が取り沙汰されている今、必要なドラマだなと思いました。

ーー吉高さん自身は、結衣の仕事に対する姿勢やモットーに、共感できますか?

吉高:そうですね。私は「この人が帰ってないと帰りにくい」みたいな感覚は経験したことがないので、「残っていてもやることがないなら、帰ればいいじゃん!」って思うタイプだから、結衣の感覚にかなり近いかもしれないですね。個人的には「明日、明後日に撮影するセリフを頭に入れてからじゃないと、お酒を飲んじゃダメ」というルールを、朝ドラのころに作って、守るようにしていて。そうしたら、覚えるのがすごく早くなりましたね(笑)。

ーー集中して仕事を終わらせて、結衣のようにビールを?

吉高:そうですね。でも、みなさんそうだと思うんですけど、自分が一番「まとも」とか「普通」って思っているけど、周りから見たら「変わってる」って言われることがあるじゃないですか。正直、結衣が「普通」なのかは、まだ掴みきれてなくて。現実には理不尽な職場環境で、我慢して頑張っている人がいっぱいいるかもしれないし。主人公が視聴者のみなさんにとって、一番投影しやすいキャラクターであるはずなんですけど、そこがまだわからないんですよね。ただ、このドラマには、働いている人、働いていない人、働きたい人、働きたくない人……って、いろんなキャラクターが出てきて、みんなそれぞれいろんな悩みを抱えているんですよ。きっと誰かしらに共感できると思います。

ーー向井さんは?

向井理(以下、向井):僕も会社に勤めた経験がほとんどないので、「今の会社ってこういうふうになっているのかな」って、リアリティを感じましたし、キャラクターそれぞれが言っていることに嘘がないというか。「たしかにそうだよな」と思える。ある意味、みんなが正論で、だからこそ相容れないものがあって、だから簡単に打ち解けることができないし、共感することもできないんだと。いろんな人の主観がぶつかり合っているのを、どうやって解決していくのかが、このドラマの醍醐味ですね。「この人が言ってることはよくわかならないな」って思いながら、「でも言ってることはそうだよな」ってところもあって。すごく生々しいドラマだと思いますね。それが、実際に働いている人たちから、どんなふうに受け入れ止めてもらえるのか今から楽しみです。

ーーユースケさんは?

ユースケ・サンタマリア(以下、ユースケ):『わたし、定時で帰ります。』ってタイトル……なんか軽いでしょ(笑)? 「コメディ? 俗に言う、お仕事モノ? 大丈夫?」って最初思ったのよ。でもキャッチーで軽いタイトルだけど、台本を見ると社会派のドラマというか。群像劇であり会話劇なんですけど、そこがしっかり書いてあって。だから逆に難しいなって思ったし、俄然やる気が出ましたね。

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