『下町ロケット』阿部寛チームVS神田正輝ら帝国重工の結末は? 新春ドラマ特別編も放送決定

『下町ロケット』阿部寛VS神田正輝の結末

 佃製作所だけではない。難しい立場ながら佃らの技術力を信じた財前道生(吉川晃司)、無人農業ロボットのプログラムを開発し、佃とともに農業の未来を祈った野木博文(森崎博之)、佃製作所の走行試験に協力し佃らの思いに賛同した殿村家、佃チームの全員が日本の農業の未来を願って前に進んでいる。「どうか同じ夢を見てくれませんか? 我々がつくる無人農業ロボットが、いつか日本の農業を救うという同じ夢を。復讐や憎しみだけじゃ未来はつくれない。夢を持つことでしか前に進めないんだ!」と佃は的場に熱く説いてみせるが、乾ききった的場の心には届くことはない。

 性能試験に勝利した佃製作所は、殿村家の田んぼでアルファ1、改めランドクロウを走らせる。そこはかつて豪雨で駄目になってしまった田んぼ。絶望的な状況でも諦めずにいれば、きっと這い上がれる。雲間から差す、希望の光に向かって佃は叫ぶ。「俺達は夢を見続けよう! 走れ! 走れランドクロウ! 俺達の思いをのせて、走ってくれ!」。『少年ジャンプ』連載作品の最終回のような熱い終わり方に、決してぶれない“池井戸潤イズム”を感じずにはいられなかった。

 そして、物語は続いていく。「こんなところで終わるわけにはいかないんだ!」と不屈の精神を見せていた的場。「ダーウィン停止」のメールを受信した伊丹、と「新春ドラマ特別編」に繋がる多くのポイントがあるが、予告では殿村家の田んぼに豪雨が再び再来。帝国重工とダーウィン・プロジェクトの最終対決も繰り広げられる。真の最終回は、どのような決着を迎えるのか。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
日曜劇場『下町ロケット』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:阿部寛、土屋太鳳、竹内涼真、立川談春、安田顕、和田聰宏、今野浩喜、中本賢、谷田歩、朝倉あき、真矢ミキ、木下ほうか、恵俊彰、池畑慎之介、倍賞美津子ほか
原作:池井戸潤『下町ロケット ゴースト』(小学館刊)
脚本:丑尾健太郎
プロデューサー:伊與田英徳、峠田浩
演出:福澤克雄、田中健太
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/shitamachi_rocket/ 

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