「この映画を通して成長できた」 『モダンライフ・イズ・ラビッシュ』J・ホワイトハウスが語る
映画『モダンライフ・イズ・ラビッシュ ~ロンドンの泣き虫ギタリスト~』が11月9日より公開される。ブリットポップを代表するバンド、ブラーのアルバムと同名タイトルの本作は、レディオヘッド、スピリチュアライズド、The 1975など、UKバンドの曲が劇中に数多く登場するラブストーリー。レコード店で、ブラーのアルバムを選んでいる時に出会ったリアムとナタリーの恋模様を描き出す。
今回リアルサウンド映画部では、夢を追い続けるも、世の中のデジタル化に追いつけず苦しむバンドミュージシャンのリアム役を演じたジョシュ・ホワイトハウスにインタビュー。劇中曲の歌詞執筆エピソードや、音楽への熱い思い、ミスター・バーバリーのモデル業についてまで話を聞いた。
「どの世代の人も楽しんでもらえると思うよ」
ーー『モダンライフ・イズ・ラビッシュ』はラブストーリーでありながら、デジタルとアナログ、思春期から大人になることの難しさなど様々なテーマが内包されているように感じました。
ジョシュ・ホワイトハウス(以下、ホワイトハウス):そうだね。年配の人は、リアムの「アナログの時代がよかった」という意見に共感できると思うし、若い世代は、デジタル時代の前に何かがあったということを学ぶこともできるんじゃないかな。もちろん恋愛も大きなテーマだから、どの世代の人も楽しんでもらえると思うよ。
ーーあなたは劇中のバンド“ヘッドクリーナー”のオリジナル楽曲の作詞も手がけられていますが、プレッシャーはありませんでしたか?
ホワイトハウス:プレッシャーは実はそんなに感じていなかったんだ。今回の曲はベン・パーカーという人が作曲、僕が作詞を務めたんだけど、最初スタジオに着いた時は、歌のレッスンだと思っていて、自分で歌詞を書くつもりも元々なかったんだ。ただ、急に「アドリブで歌って」と言われたらどうしようと思って、念のため、スタジオの後ろで曲を聞きながら、歌詞を書いていたんだ。実際、歌うことになって、自作の歌詞で歌ってみたらスタッフからも評判で、続きも書くことになった。だから、プレッシャーもなかったし、むしろリアムになりきっていたから、わりと自然に歌詞は出てきたね。
ーー本作の主人公・リアムと同じくバンドをやっている立場として、リアムに共感する部分はありますか?
ホワイトハウス:観客の中には、リアムの態度や、過激な行動にフラストレーションを感じる人もいると思う。ただ、僕もラジオから聞こえてくる曲が同じような曲ばかりで、それに反抗するために自分でバンドを作って、音楽をやり始めたんだ。そういう点ではリアムと同じだね。リアムほど過激な人は見当たらないけど(笑)。アナログにも、音楽にも情熱がある人はたくさんいるけど、あんなに頑固な人は正直僕の周りにもいないよ(笑)。
ーー恋人・ナタリー役を務めたフレイア・メーバーとのやり取りはいかがでしたか?
ホワイトハウス:フレイアとはすぐに馬が合って、友達になれたって感じだね。彼女にはカリスマ性があって、僕と同じユーモアのセンスも持っている。その相性の良さがシーンにも現れていると思うよ。