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『アベンジャーズ』シリーズへの重要な布石? 『アントマン&ワスプ』で描かれた量子力学を考察

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 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で見せられた衝撃の展開。10年の歳月に渡って作られてきた、マーベル・スタジオによるヒーロー映画を楽しんできた観客の多くは、いま佳境にあるアベンジャーズや宇宙の命運がどうなるか落ち着かない気持ちでいるだろう。しかし、結末が描かれるはずの次作が待たれるなかで公開されたのは、マーベルの単体ヒーロー映画『アントマン』の続編、『アントマン&ワスプ』だった。

 『アントマン』は、マーベル・スタジオの映画のなかではコミカルなテイストの作品のため、観客によっては、「アベンジャーズが大変な展開を迎えているいま、気持ちが落ち着かない状況で『アントマン』の新作を楽しめるのか…?」と思ってしまうかもしれない。だが、ここに『アベンジャーズ』シリーズへの重要な布石が含まれているとしたらどうだろうか?

 ここでは、ある意味“空気を読まない”タイミングで投入された、ギャグやアクション満載の本作『アントマン&ワスプ』にばらまかれた要素を拾い集めながら、その裏に隠されているかもしれない意外な要素について考察していきたい。

 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では「アントマン」は登場せず、その理由はただ「自宅謹慎」だとのみ語られていた。本作ではもちろん、その内情が分かるようになっている。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(c)2016 Marvel.

 アントマンはもともと、「キャプテン・アメリカ」の仲間「ファルコン」とのコネクションから、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の際にアベンジャーズが二派に分裂したとき、キャプテン・アメリカの派閥についていた。彼らはヒーローの活動を原則的に管理しようとする国連やアメリカ政府の命令に反する立場であるため、アントマンは政府によって拘留される。その後、キャプテン・アメリカ側のヒーローたちは闇に姿を隠したが、アントマンことスコット・ラング(ポール・ラッド)は地下活動をすることを断念し、当局と司法取引をすることで、FBIの監視のもと自宅で外出禁止状態になっていたのだ。

 ここでスコットを責めるのは酷であろう。彼にとって最も大事なのは、ヒーローとしての大義よりも、守るべき周囲の人々に他ならない。今回の彼の苦渋の決断は、愛する娘はもちろん、恋愛関係にあったホープ(エヴァンジェリン・リリー)と、その父親ハンク・ピム博士(マイケル・ダグラス)、そして真っ当な仕事を始めようとしていた昔の泥棒仲間たちに迷惑がかかることをおそれたためだったように思われる。その人間くささ、スケールの小ささは、『スパイダーマン:ホームカミング』でニューヨークの限定された地区を活躍の場として選んだスパイダーマンよりさらに極端である。それが小さな英雄・アントマンの特徴であり、他のヒーローにはない魅力なのかもしれない。

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