加藤シゲアキが初めて苛立ちを見せる 『ゼロ 一獲千金ゲーム』紡がれた真の友情

『ゼロ 一獲千金ゲーム』紡がれた真の友情

 「自分が勝つことより、他人が負けないことを選ぶ」そんな零の姿を見てきた彼らは行動を起こす。チカラ(加藤諒)、ヒロシ(岡山天音)、スナオ(杉野遥亮)の3人は、参加者に数式の計算に協力するよう訴えかける。セイギは相変わらずぶっきらぼうながらも、参加者たちに零の仮説を信頼させるために行動し、非協力的な参加者が適当な回答を押そうとすれば体を張って止めに行った。ユウキは、2回解答できるうちの1回をミスし、戸惑いを隠せない零に「君が解かなくてどうするの」と頰を叩く。その行為自体は暴力的だが、零はユウキに頰を叩かれたことで冷静さを取り戻し、残された時間の中で再び解答を導き出そうとする。

 第1話~第7話までで、零は大きく成長した。ゲームに挑戦する中で「自分が勝たなければ在全(梅沢富美男)に立ち向かうことはできない」と悟った零。「自分が勝つよりも、他人が負けないことを選ぶ」というスタンスは変えないが、勝つことに、そして生き残ることに強く意識を向けるようになる。そんな彼に命を救われた仲間が、零のピンチを救う姿には胸を熱くするものがあった。彼らが零をサポートする姿には、零がこのサバイバルゲームに挑む若者たちの希望になる未来が映し出されていた。零のライバルである標(佐藤龍我)とは違う、勝者としての資質が感じられる。

 無事にゲームをクリアした後、21人の命を欠かすことなくクリアした事実に力が抜けてしまう零。プレッシャーから解放された零には安堵の表情が浮かぶ。零を支えるチカラ、ヒロシ、スナオの笑顔も印象的だ。時に仲間をも裏切ることになる過酷なゲームの中で、真の友情が紡ぎ上げられた姿を垣間見た瞬間だった。

 次週予告では、勝者の条件である4つ目のリングを獲得した標との直接対決が映し出された。標の「1000億円を手にした後、“在全を倒す”計画」も明かされる。零が“天才勝負師”として本領を発揮する回になるのではないだろうか。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■放送情報
『ゼロ 一獲千金ゲーム』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜
出演:加藤シゲアキ(NEWS)、間宮祥太朗、小関裕太、加藤諒、岡山天音、杉野遥亮、佐藤龍我(東京B少年/ジャニーズJr.)、ケンドーコバヤシ、梅沢富美男、小池栄子
原作:福本伸行
脚本:小原信治
演出:丸谷俊平
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:櫨山裕子、秋元孝之
制作協力:オフィスクレッシェンド
(c)日本テレビ
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/0/

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