『チョコレート工場』から13年 フレディ・ハイモアに聞いた、子役から俳優を続けられた理由

フレディ・ハイモア、インタビュー

 2005年に公開された映画『チャーリーとチョコレート工場』やドラマ『ベイツ・モーテル』シリーズに出演してきたフレディ・ハイモアが主演を務める『グッド・ドクター 名医の条件』がWOWOWプライムにて4月5日から放送される。韓国ドラマ『グッド・ドクター』をリメイクした本作は、自閉症でサヴァン症候群の青年ショーンが膨大な医学の知識を駆使して大病院に旋風を巻き起こすヒューマンメディカルドラマだ。

 今回リアルサウンド映画部では、主人公ショーン・マーフィーを演じるフレディ・ハイモアにインタビュー。自閉症という難しい役に挑んだ本音や、子供時代から俳優を続けられた理由などを聞いた。

「今まで殺してきた分、たくさんの命を救わなきゃ」

ーー子役時代、あなたが活躍し続けているのが嬉しい限りです。率直に聞きますが、今まで俳優を続けてこられたのはどうしてですか?

フレディ・ハイモア(以下、ハイモア):自分でもわからないんだ(笑)。でも、とにかくこの業界は“運”が大切なんだよね。僕は大学に行って少しの間俳優業を休んでいたのだけれども、卒業してすぐに『 ベイツ・モーテル』の話がきたんだよ。それから『ベイツ・モーテル』の撮影が終わって3日後に『グッド・ドクター 名医の条件』にオファーされたんだ。「なんというタイミングなんだ」と思うくらい運の良さを持っていたんだよね。

ーー『ベイツ・モーテル』であなたが演じたノーマン・ベイツは何人もの人を殺したサイコキラーでしたが、今回は人の命を救う医者という真逆の役柄でしたね。

ハイモア:今まで殺してきた分、たくさんの命を救わなきゃいけないから、製作総指揮のデイヴィッド・ショアには本当に感謝しているよ(笑)。全く違うキャラクターを演じられることは、僕にとっても非常に刺激的だった。観ている側にとっても、いろんな役柄を担当するのは面白いことだと思う。こうして、異なる2つの複雑な役を受けられたのは、とてもラッキーだったよ。あと、長く時間が取れるテレビシリーズは、キャラクターを掘り下げて成長させるチャンスでもある。なかなか映画ではできない体験だね。

ーー本作は韓国ドラマ『グッド・ドクター』のリメイクですが、役作りのためにオリジナル版は観たのでしょうか?

ハイモア:実はちょっと観始めたんだけど、僕たちのパイロット版(第1話)がオリジナル版と共通点があって、あまり観ないほうが良いと思ってやめたんだ。観ることで引っ張られてしまうこともあるし、本作を自分たちのバージョンにしたかったから、まねはしたくなかったんだ。でもすごく素晴らしいって聞いているから、今だったら観てもいいかな(笑)。

ーー今回挑戦したショーンは、自閉症で感情表現が苦手な役柄です。役者にとって表情が制限されるキャラクターは、難しかったのでは?

ハイモア:普通と違う手段であっても、僕はショーンの表情を理解していかなければいけないんだ。視聴者は、ショーンとともに感情の旅に出ていく。それを考えれば、脚本がとてもよくできていたよ。自閉症だから“感情がない”ということではなく、ショーンがどういうところで笑うのか、どんなユーモアのセンスを持っているのか、そして恋愛という人への気持ちをいかに芽生えさせていくのか……。いろんな価値観を見直しながら、ショーンとともに歩んできたね。

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