竹内力が明かす、映画プロデューサーとしてのスタンス「誰が観ても楽しいと思ってもらえる作品を」

竹内力、映画プロデュースを語る

「いかに“生の芝居”が出来るか」 

『大馬鹿代』

ーー“格好いい”龍崎から一転、そのビジュアルだけ見ると驚いてしまうのが、『大馬鹿代』です。しかし、本編を観始めると、タイトルとビジュアルの印象とは違う、しっかりした人情ドラマになっていました。

竹内:大馬鹿代は、霊長類最強のオバハンで、過去が謎であるが、記憶喪失で、娘と生き別れてて……という設定がまず思い浮かんだ。一見、ぶっ飛んだ女性に見えるんだけど、芯には愛があるというキャラクター。さっき言ったギャップと通じるんだけど、ただふざけているだけでは視聴者はついてきてくれない。格好いい、可愛い、面白い、それだけでは駄目なんだよ。キャラクターたちの明かされていない背景を視聴者が思わず想像してしまうような奥行きがないといけない。だから、ぶっ飛んだオバハンが悪を退治するという勧善懲悪だけのストーリーにはしたくなかった。

ーー『大馬鹿代』2話の大立ち回りが活きるのも、そこに至るまで登場人物たちの関係性をしっかりと描いているところにあります。そして、竹内さん演じる大馬鹿代が可愛くも見えてくる不思議さがあります(笑)。

竹内:そうなんだよ(笑)。自分で言うのも何だけど、本物の女性に見える瞬間があるよね。大馬鹿代のメイクも衣装も全部俺が決めたよ。メイクさんに頼むとどうしてもマトモになっちゃうからね(笑)。

ーー現場ではどういったスタンスで芝居にのぞんでいるんですか。

竹内:リハーサルをきちんと行わないで、本番にガツンと力を出す形でいつもやっています。何回もテストを重ねると、役者同士どうしても馴れがでてきて、芝居の新鮮さがなくなってしまう。それが嫌だから、アドリブも入れるし、いかに“生の芝居”が出来るかという点にこだわっている。

ーー2作品とも、シリーズ作品として今後の展開を期待したい内容に仕上がっていると感じました。

竹内:老若男女、誰が観ても楽しいと思ってもらえる作品を提供したい。そうでなければ作る意味がないからね。だから、企画・脚本作りには時間をかけている。龍崎も大馬鹿代も、事件を解決して、また違う街で新たな問題に立ち向かう、その過程で知られざる過去のエピソードも明らかになっていく……、そんな展開を今後も作って行くことが出来ればいいね。

(取材・文=石井達也)

■イベント情報
『闇の法執行人』『大馬鹿代』DVD発売イベント
日時:12月20日(水)19:10受付/19:30イベント開始/20:00イベント終了予定
会場:タワーレコード TOWERmini 汐留店 店頭イベントスペース(港区東新橋 1-5-25 地下店舗 B1F)
登壇者:竹内力/岸明日香 司会:川島葵

■リリース情報

『闇の法執行人』
12月20日(水)DVD1~3巻発売(レンタル同時リリース)
各3,800円+税
●映像特典:ミニメイキング/予告編集(1のみ)
●封入特典:龍崎剛ポストカード
2018年2月21日(水)DVD4~6巻発売(レンタル同時リリース)
各3,800円+税
●映像特典:ミニメイキング/予告編集(4のみ)
●封入特典:龍崎剛ポストカード
監督:仰木豊(1話〜3話)、OZAWA(小沢仁志)(4話~6話)
脚本:清水匡、おおぎゆたか、(1~3話)小谷暢亮(4話~6話)
原案・製作総指揮・主演:竹内力
出演:岸明日香、山口祥行、稲川美代子、渡辺裕之
発売/販売元:ポニーキャニオン
(C) 2017「闇の法執行人」製作委員会

『大馬鹿代』
2018年1月24日(水)DVD1巻~第2巻発売(DVD同時レンタル開始)
各3,800円+税
●映像特典:ミニメイキング/予告編集(1のみ)
●封入特典:大馬鹿代ブロマイド
監督・脚本:宮坂武志
原案・製作総指揮・主演:竹内 力
出演:西本まりん、工藤綾乃、遠野なぎこ、中野英雄
発売/販売元:ポニーキャニオン
(C) 2017「大馬鹿代」製作委員会

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