高橋一生の三変化が毎日楽しめる! 月9『民衆の敵』スタートでブーム最高潮へ

高橋一生の三変化が毎日楽しめるように!

 衆議院議員選挙のため放送スタート日を1週間延期し、いよいよ月9『民衆の敵』(フジテレビ)が始まる。このドラマには主演の篠原涼子をはじめ、古田新太、前田敦子、石田ゆり子らの人気キャストがそろうが、女性視聴者のお目当てはだんぜん、今年のブレイク俳優、高橋一生だろう。高橋はこのドラマの中で、篠原演じる佐藤智子と同時に市議会議員に立候補する政治家一族の次男・藤堂誠を演じる。ドラマの公式サイトによると、藤堂は「恵まれた環境で育った」エリートで、「ゆくゆくは総理大臣」を目指す身であるらしいが、始めから政治家の道を選んだわけではなく、政治家一家に生まれた宿命として(おそらく父親の要求に従って)、「敷かれたレールの上から外れることができかなった」そうだ。さらに、続きには「誰も知らない裏の顔を持つ」とあり、さすがに高橋一生が演じるだけあって、穏やかではない。予告映像では藤堂が裸でベッドにいる場面が流れ、人物相関図にデリヘル嬢がいることから予想して、誠がいわゆる政治家の“下半身問題”を引き起こすような展開になっていくのかもしれない。例えデリヘルを利用しているという設定だとしても、「高橋一生なら、こちらからお願いしたい!」というような感想がネットに上がるのも目に見えるようだ。

 高橋一生の演技の魅力は、なんと言っても二面性のあるキャラクター。ブレイクのきっかけとなった『民王』では、あざとさと間抜けさが同居する総理大臣秘書・貝原を演じ、月9『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』では残酷さともろさが同居する佐引を演じた。『民衆の敵』の藤堂もそうなるだろうが、高橋の演じるキャラクターが意外な一面を見せるとき、見る者はそのギャップに驚かされて、心をつかまれてしまうのだ。本人はよく「もともと人間には多面性があり、その多面性は否定されるべきではない」と語っているが、ドラマでそんな多面性をリアルに見せ、ひとりの人間の違う面だと感じさせるには、相当ハイレベルな演技力が必要とされる。今の高橋一生ブームも、まず本人の実力あってのことなのだ。

 他に放送中のNHK連続テレビ小説『わろてんか』では、青年実業家の栞役。こちらは服装からして分かりやすい“白馬の王子様”ポジションで、ヒロイン・てん(葵わかな)の夫となる藤吉(松坂桃李)に甲斐性がない分、生涯にわたって、てんを助けていく展開になりそうだ。王子キャラだけあって、「君に興味がないわけではない」とのたまうような上から目線が不快ではないのも、まさに高橋一生パワー。『わろてんか』が月曜から土曜の放送で、『民衆の敵』が月曜夜。日曜は、大河ドラマ『おんな城主 直虎』(NHK総合)での出番も終わった今、高橋一生が摂取できない!とお嘆きの方におすすめなのが、海外ドラマ『THIS IS US 36歳、これから』(NHK総合)。日本語吹き替えで高橋が声を演じているケヴィンはテレビスターだったが、単なるセクシーガイ扱いをされるのに反発し、人気番組をみずから降板してしまう。そして、いちから役者として実力でやっていこうと考え、ニューヨークで舞台のオーディションを受ける。日本のドラマでは高橋が演じることのなさそうな、実にまっとうな主人公タイプなのである。もともと低音ハスキーボイスに定評のある高橋だが、この吹き替えではその美声を堪能できるが、回を追うごとに高橋一生色が消え、自然にケヴィンの声に聞こえてくるのは、逆に彼の柔軟性の高さを感じさせる。

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