中川大志×高杉真宙『ReLIFE リライフ』対談 中川「撮影中はまっひーたちが年下に見えていた」

中川大志×高杉真宙『ReLIFE』対談

高杉「僕自身も“今”を大事にする気持ちで、大神役に挑みました」

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中川大志(左)、高杉真宙(右)

ーー中川さん高杉さんともに、漫画原作やティーンムービーに多数出演していますが、どのように演じ分けていますか?

中川:似たようなキャラクターを演じるのが一番難しいですよね。全く違う役柄なら、気持ち的にもお芝居しやすいのですが……。似ている役を演じることがあっても、ほかの作品や役柄の面影を一切感じさせたくないので、その作品を深く紐解いてひとりの人物として向き合っています。僕はまだ演じたことがないタイプのキャラクターや作風がたくさんあるので、なるべくは新しい役柄に挑戦していきたいですね。

高杉:実は、今までに似ているキャラクターを演じことがないんですよ。様々な種類の役をいただいて、すごく恵まれているなと感じます。もし今後、同じような役をいただく機会があっても、ほかの部分で埋めますね。あくまで“似ている”だけで“別人”なので。たとえば、そのキャラクターの過去だったり、人物背景、家族構成、友人関係、口調、雰囲気……何かしらに“違い”は絶対にあると思います。なので、その子自身を追求して違いの部分をしっかりと表現できたらな、と。

ーー中川さんから見た世界の映像が印象的でしたが、どのように撮影したのですか?

中川:初めて、自分の顔にカメラを付けて撮影しました。僕の目線で見た世界の映像なので、美術さんが作った海崎が住むアパートの一室で、実際に撮りました。普通だったらカメラマンさんや、照明部さん、録音部さん、監督など、人がみっしりいる中で撮影されるんですけど、あのシーンだけは一切ほかの人は部屋に入れず、僕ひとりだけで行いました。起床してベットから起き上がり、二日酔いで「あったまいてぇ……」とフラフラしながら、水を飲む。そして、顔を洗って鏡を見たらびっくり! 17歳になっていた。という一連の流れだったのですが、普段の動き方をすると、映像が振動でブレブレになってしまうんです。観ている人が酔ってしまうので、能のような歩き方を意識しましたね。できる限り揺れを抑えつつ、美術さんが見せたい部屋のポイントもきっちり抑えて首を動かす。3回くらい撮影し直しました。カメラが重くて、すごく首が凝りましたね(笑)。あと、実はあのシーン、CGが結構大変だったんですよ。海崎が鏡の前に立つじゃないですか、普通に立つとカメラをつけた僕が鏡の中に映ってしまう。なので、鏡の中に映っている海崎の顔は、また別に何もつけてない状態で撮影して、その映像を鏡の中にはめ込んでいます。頭がこんがらがりそうな工程でしたね。観た人が「どうなってるのこれ!?」と驚くような映像です。今、ネタバレしちゃいましたが(笑)。

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ーー雨の中、みんなで笑いながら走っている夏祭りのシーンは青春感が溢れていますよね。

中川:あのシーンの大神と狩生(池田エライザ)が、めちゃくちゃ可愛くてキュンキュンしますよね。もう、すっごくいいんです。あの大神が輝いていて、僕はすごく好きですね。

高杉:あの撮影をした日が、とにかく寒かったんですよ。その記憶が僕の中で色濃く残っています(笑)。学生のキラキラした輝きが全面に出ていて、素敵なシーンですよね。海崎の「今しかない」という言葉を聞いて、夏祭りで告白に踏み切るのですが、本当に大神は“今を生きている”子なんだなと、台本を読んだ時に感じました。僕自身も“今”を大事にする気持ちで、大神役に挑みましたね。似たようなシチュエーションは、実際ではあまりないかもしれないのですが、考え方や、言葉、行動、そういった一つひとつがとてもリアルです。本当にこの作品はみんなが今を全力で生きていて、その姿が輝きを放っています。限られた今という時間、青春がギュッと詰め込まれてるんですよ。

ーー中川さんと高杉さんが印象に残っているシーンを教えてください。

高杉:“リライフ”終了まであとわずかの海崎が、ひとりで桜を見ているシーンですね。あそこで鳥肌が立ち、泣きそうになりました。“リライフ”終了後、大神たちの記憶から海崎は消えてしまうのですが、その後、海崎の言葉をみんなで口にするシーンがあるんです。そのシーンを観て、大神もきっと海崎と一緒に大人になりたかったんだろうなという思いがこみ上げてきました。

中川:あのシーンは胸にくるものがあるね。あとは、狩生との保健室でのシーンと大神との図書室でのシーンが印象に残っています。中身が27歳の海崎らしさが、ダダ漏れちゃってますよね(笑)。海崎は頭で考えるよりも先に、すぐ言動に出てしまうタイプで、とにかく熱いハートの持ち主です。狩生や大神に向けて放った言葉は、海崎が10年先を生きてきたからこそのものであって、何よりも一番自分自身に跳ね返って刺さっています。「頑張ることを諦めるな」とか、「急に大切な人がいなくなることもあるんだから、今をもっと大切にしろ」とか、海崎自身に言い聞かせている面もあるんですよね。海崎の言葉は僕にも染み渡っていきましたね。

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ーー中川さん自身が27歳の海崎新太になりきっていたのですね。

中川:待ち時間とか撮影が終わったあとは一切感じないのですが、撮影中は本当にまっひーたちが年下に見えていました。祐奈ちゃんは同い年なのですが、ほかのメンバーは(池田)エライザちゃんも、(岡崎)紗絵ちゃんも、まっひーも実年齢は上です。失礼な話ですけど、不思議なもので撮影に入ると、みんなが可愛く見えてくると言いますか、自然に年下だと思えるんですよね。

高杉:大人っぽいなとは思ってたけど、そういうことだったのか! 思い返すと僕たちも違和感なく年下でいられました。

中川:同い年の役の設定の現場だったら、また違う感覚になると思います。

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