榮倉奈々、妊娠騒動で“セカンドの女”に終止符? 『東京タラレバ娘』第8話が示す時間の大切さ
「今日より若い明日はない」。3月8日に放送された『東京タラレバ娘』第8話。これまで香(榮倉奈々)は、“セカンドの女”として元カレ涼(平岡祐太)との関係をダラダラと続けてきた。そんな泥沼に浸かったような状態の中で、香の“妊娠騒動”が巻き起こる。妊娠したかもしれないと不安に思う香。“妊娠”という事柄以上に、香は涼にどう思われるかを気にしていた。
「涼ちゃん子どもが欲しいんだって」「もしかして、これ(妊娠)で涼ちゃんが私をまた本命にしてくれる……なんてことは……ない……ですかね?」「でももし陽性で、それで、涼ちゃんが少しでも嫌な顔したら、終わりだよね?」と軸はあくまで涼。そうやって香はあらかじめ様々な可能性を考え、傷つかないように自分の言葉で伏線を張り巡らせていく。市販の妊娠検査薬を前にして、「開けたくない……その箱開けたくない」と口にする香。この言葉には、妊娠検査薬の箱とパンドラの箱(涼ちゃんとの未来)のふたつ意味が含まれていたのだろう。
涼から「責任とるよ、ちゃんと」という言葉をもらい、やっと検査する決心がついた香だが、結局、妊娠してなかったことが判明した。その結果に涙がこぼれ落ちる。安心したのかと倫子(吉高由里子)と小雪(大島優子)に聞かれ、「わかんない。私一体何なんだろ。今自分がさ、わかんない。ホッとしてんのか、がっかりしてるのか、わかんない。何なんだろ私」と混乱する香。中途半端な関係性だったからこそ、妊娠していなかったことへの安堵の気持ちもある。一方で、妊娠疑惑により、涼との将来への可能性が見えていただけに、それが打ち砕かれたことに対してのショックもあるのだろう。「もし妊娠してタラ、きっと結婚に向かって進んでたのに。でも、今からだって涼ちゃんが彼女と別れてくれレバ……」。
香は、涼のマンションに向かい、直接会って結果を報告しようとするが、結局呼び鈴を押さずに、マンションのエントランスに留まって涼に電話をかける。きっと、彼の反応を直視するのが怖かったから。妊娠していなかったことを聞いた涼は「よかったーーー!」と心から安堵。それは、香が最も恐れていた結果だろう。さらに「できてなくてよかったな香」「やっぱよく考えたら俺、まだ父親になる覚悟ないわ」と悪気なく続ける。それを聞いて“私は彼の本命にはなれない”と悟る香。悔しくて、悲しくて、傷ついて、虚しくて、どうしようもない感情を涙で流そうとするが収まらず、次から次へと溢れ出てくる。
このまま涼といても未来がないことはわかっているが、どうしても想いを断ち切れない。涙を無理やり押しとどめ、涼の部屋へ向かおうとする香。だが、たまたま涼の部屋にいて話を聞いていたKEY(坂口健太郎)にエントランスで遭遇し、「あんた何やってんだよ。今行ったらまた同じことの繰り返しだろ」と制止される。エントランスを出ようと歩みを進めるも、振り返ろうとする香に対して「振り返るな。行け」と背中を力強く押すKEY。きっと“過去を振り返るな。未来に向かって行け”という意味合いもあるのだろう。