『アナ雪』今夜地上波初放送! 松たか子と神田沙也加、“歌声”の評価を振り返る
3月10日に公開が控えるディズニーの新作『モアナと伝説の海』では、現役大学生の新人・屋比久知奈(やびくともな)が主人公・モアナ役に大抜擢され注目を集めている。2016年に帝国劇団で行われた「ミュージカルのど自慢」で最優秀賞を受賞した経歴を持つ屋比久は、同作の大規模オーディションでモアナ役を射止めた。抜擢の決め手は、成長を体現できる演技力と歌唱力、16歳を演じるフレッシュさだったという。
ヒロインのモアナは、南の島・モトゥヌイの村長の娘として生まれるが、村の掟に反してでも島の外へ航海に出たいと夢見る少女。閉ざされた環境から抜け出し、自身のアイデンティティーを探す大冒険へ出るという設定は、『アナ雪』や『塔の上のラプンツェル』と通じている部分がある。また、監督を務めるジョン・マスカーとロン・クレメンツのコンビは、これまで『アラジン』や『リトルマーメイド』といったディズニーの名作を手がけてきたレジェンド的クリエイターだ。さらに、ミュージカル『ハミルトン』でトニー賞やグラミー賞に輝いたミュージカル作曲家、リン=マニュエル・ミランダがオリジナルソングを手掛けるなど、音楽にはかなり力をいれていることがうかがえる。
モアナが抱く広い世界への憧れや島を飛び出していく気持ちを歌ったリード曲『どこまでも ~How Far I’ll Go~』も、『Let It Go』のエッセンスを感じる壮大な楽曲に仕上がっている。『アナ雪』のような大ヒット作になるかはわからないが、屋比久の歌声に注目が集まることは間違いないないだろう。『アナと雪の女王』以降、ディズニー作品の音楽に寄せる期待は一層高まってきている。松たか子や神田沙也加に続き、屋比久も新たな歌姫として世界に羽ばたく可能性があるかもしれない。
(文=泉夏音)