村上虹郎、不良役に漂う“ただ者ではない”感ーーその目力で二世のハードル越えるか

 加えて、彼は同ドラマの“青島裕人”という役を素直に楽しんでいる印象だ。先週放送された1話目の最後のシーンで、彼が窓ガラスを豪快に割るシーンがあった。そのときの村上の“目”の輝きに、引き込まれると同時に、爽快感が胸いっぱいに広がった視聴者は多いのではないだろうか。多感で敏感な時期だからこそ、見える世界がある。そんな10代は、やはりどんなに捻じ曲がろうが、すべての物事に反抗しようが、楽しい。その楽しさを村上は、本作の中でリアルに感じているはずだ。

 豊かな感性と独特の世界観でいきいきと輝き、存在感を放つ村上。彼の目力は、とかく両親と比較されがちな二世俳優ならではのハードルも、やすやすと越えていくに違いない。

(文=戸塚安友奈)

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