『オオカミ少女と黒王子』菜々緒インタビュー
菜々緒が明かす、ドSや悪女役がハマる理由「ハードルが高ければ高いほどやりがいがある」
ドSや悪女のイメージがつくことは、全然悪いことだと思っていない
ーー映画の中では、エリカから恋愛相談をされますよね。菜々緒さんご自身は恋愛相談をされることはあるんですか?
菜々緒:そうですね。割と話を聞くほうが多いです。その人の立場を考えながら、もっとこうしたほうがよくなるかもねというようなアドバイスをすることはありますね。でも、私は考えが結構変わっているので、アドバイスになっているのかわからないですけど(笑)。
ーー考えが変わっている?
菜々緒:取材などでも恋愛のことについて聞かれることがよくあるんですけど、私が答えることのうち、8割ぐらいは変わってるって言われるんです(笑)。だから、自分が相談することはほとんどありません(笑)。普通の人だったらそうなんだろうけど、私はそうはできないなと思うことが結構あるんです。だから、自分の中で冷静に考えて答えを出して行動することが多いですね。誰かのアドバイスに従って行動して失敗した時に、その人のせいにしてしまったりすることもあると思うので。だから後悔はないんです。やらないで後悔するよりはやって後悔したほうが諦めもつくので。本当は彼氏がいないのにいると嘘をついてしまうエリカの気持ちもすごくよくわかるんですよ。女子ってすごくめんどくさい生き物だから、大っ嫌いなんですけど(笑)、友達と同じ人を好きになってしまうこともあるじゃないですか。そういうのが嫌だったので、学生時代は校内に好きな人を作らないようにしていましたね。
ーーもしも恭也のような人が現れて、「3回まわってお手からワンだな」と言われたらどうしますか?
菜々緒:キツいなぁ……(笑)。私、変わっているので、まずグループ行動を絶対にしないからそういう状況にも陥らないし、恭也みたいな上から目線の男も大っ嫌いだから、ありえない(笑)。でも、指示通りに3回まわってワンして、「どう? どう? その気分どう?」って逆におちょくってやるかもしれません(笑)。
ーー(笑)。やっぱり菜々緒さんは悪女やドSのイメージが強いと思うのですが、役者さんの中にはあまり役のイメージをつけたくないという人も結構いらっしゃいますよね。そういうイメージがつくことについてはどのように捉えていますか?
菜々緒:イメージがつくことは全然悪いことだとは思っていないんです。悪女やドSにもいろいろな種類があるので、そのハードルが高ければ高いほどやりがいがあるし、そのイメージを覆すような力を身につけたい。だから、私がこれまで演じてきた悪女だったりドSだったりサイコパスだったりという役を見て、キャスティングをしてくださる方が「この役は菜々緒にやってほしい」と思ってくれるのであれば、全力でやっていきたい。求められているのであれば、それに応えるべきだと思ってやっていますね。
ーーほかに挑戦してみたい役柄はありますか?
菜々緒:コメディとアクションですかね。『猟奇的な彼女』とか恋愛ものもすごく好きなんですけど、自分が恋愛する立場の役はまだやったことがないので、今後そういう役にも挑戦していきたいですね。あと、最近観た『キャロル』がとても素晴らしい作品で。ああいったチャレンジングな役にもすごく興味があります。
ーー最後に、今後の展望や目指すものを教えてください。
菜々緒:この作品をやった時に、「あ〜。もう制服着れないのか」と思って。ふみちゃんが制服を着ているのを見てやっぱり「かわいい!」って思ったし、街中とかでもカップルなのか友達なのかわからない制服姿の男女が一緒に歩いているのを見ただけでゾワゾワしちゃう。「あ〜素敵! 幸せになってね」って(笑)。母性ですね。私はもう年齢的にも見た目的にも制服を着ることができないと思うので、制服時代に戻りたいっていうのは願望かもしれないですね(笑)。
(取材・文=宮川翔)
■公開情報
『オオカミ少女と黒王子』
5月28日(土)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
出演:二階堂ふみ、山﨑賢人、鈴木伸之、門脇麦、横浜流星、池田エライザ、玉城ティナ、吉沢亮、菜々緒
原作:八田鮎子作「オオカミ少女と黒王子」(集英社「別冊マーガレット」連載)
監督:廣木隆一
脚本:まなべゆきこ
音楽:世武裕子
主題歌:back number「僕の名前を」(ユニバーサル シグマ)
配給:ワーナー・ブラザース映画
(c)八田鮎子/集英社 (c)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会
公式サイト:ookamishojo-movie.jp