朝ドラの新ヒロインに抜擢 芳根京子はなぜ大役を射止め続けるのか?
2年前の『花子とアン』で、仲間由紀恵演じる宮本蓮子の娘・富士子役として朝ドラデビューを飾ってから2年。芸能界デビューを果たしてから3年半でのヒロイン昇格は、最近では『どんど晴れ』の比嘉愛未や『ウェルかめ』の倉科カナと同じぐらいのスピード出世である。まだ19歳の彼女が、本作で初めて挑戦する役どころはたくさんある。既婚者の役も、母親の役も、何より実年齢より上の年齢を演じるということも初めてである。これまで演じてきた他のどんなキャラクターよりも難しいとは思うが、彼女ならば、こちらの期待を余裕で超えてくるだろう。
来月からクランクインするとのことで、来年3月までは他の作品で見ることがほとんどなくなってしまうのは寂しいけれど、毎朝彼女の芝居が見られると思えば、こんなにも有意義な半年間があるだろうか。それに、『あまちゃん』以降好調が続いていることも考えると、放送終了後の来年春以降、彼女へのオファーが殺到することも想像に易い。くれぐれも無理をせずに、順調に大女優へのステップを上がっていってもらいたい。
■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter
■番組情報
連続テレビ小説 『べっぴんさん』
2016年10月3日(月)~2017年4月1日(土) 《全151回》
主演:芳根京子
脚本:渡辺千穂
演出:梛川善郎、安達もじり
プロデューサー:堀之内礼二郎
公式サイト:http://www6.nhk.or.jp/drama/