特集:短歌という宇宙
NHKの朝の連続テレビ小説「舞い上がれ」では、短歌が物語のキーとなっている。今、短歌を「詠む」若い世代が増えているだけではなく、短歌をさまざまな書籍で「読む」人が増えている。それにともなって短歌関連の書籍は興味深いものが多く出版されるようになっており、出版界の中でも活況を呈しているといえるだろう。短歌の「五・七・五・七・七」という31音からなる短くも凝縮された世界に、なぜ人々は魅了されるのか。
本特集では、短歌界を代表する枡野浩一、穂村弘にインタビューを行った。短歌という、いわば愛好家たちだけの世界にとどまっていたものを広く一般的に知らしめた功労者たちは、短歌の隆盛をどう感じ、どのような思いで向き合っているのだろうか。改めて「短歌」への思いを聞くとともに、これからの期待や提言など、幅広く話を聞く。
他にも気鋭の歌人たちのレビューや短歌の現場へのルポなども掲載をし、短歌が現在どのような土壌で醸成されているのか、深淵なる世界へと足を踏み入れてみたい。
穂村弘が語る、短歌を“読む”醍醐味とは「詠んだ人の視点と自分の感覚を織り交ぜて追体験できるのが魅力」
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Illustration by pikisuperstar