BUCK∞TICK、B'z、GLAY、THE YELLOW MONKEY、スピッツ……それぞれの手法でアニメを彩るキャリアアーティスト

 アニメとその主題歌は、双方の魅力を引き立て合い、作品の印象をより強く残してきた。昨今は売り出し中の若手から、キャリアを重ねたシンガー、バンド、アイドルグループまで、さまざまなアーティストが主題歌を担当している。本稿ではそのなかからいくつかのロックバンドをピックアップし、その例を紹介したい。

2026年10月期のアニメ主題歌が決まっているBUCK∞TICK、GLAY

 今、注目を集めているのはBUCK∞TICKだ。彼らは今年10月から放送予定の『DARK MACHINE THE ANIMATION』(フジテレビ系)オープニングテーマに新曲「存在理由 改」を書き下ろした。同曲は電子的なサウンドとBUCK∞TICKならではのロックサウンドを融合させ、疾走感と高揚感を生み出している。これまでにも『屍鬼』(フジテレビ系)、『トリニティ・ブラッド』(WOWOW)、『ゲゲゲの鬼太郎』(フジテレビ系)など、ダークな怪奇を扱ったアニメとのタッグで抜群の相性を示してきた。今回の作品はeスポーツと巨大ロボが融合した近未来のバトルものとのことで、やや意外性のある組み合わせにも思える。今なお強い実験精神をもって活動し続けるBUCK∞TICKが生み出す新たな化学反応が、楽しみでならない。

『DARK MACHINE THE ANIMATION』第2弾PV

 1994年にメジャーデビュー、その後ミリオンセラーを連発し国民的バンドとなったGLAYは、10月より放送されるTVアニメ『ダイヤのA actⅡ -Second Season-』(テレビ東京系)第2クールのオープニングテーマを担当することが決定している。同作の主題歌は6度目だ。また、2025年12月には『終末のワルキューレⅢ』(Netflix)のオープニング主題歌として「Dead Or Alive」をリリース。神と人類の闘いを描く作品に呼応した激烈なロックナンバーであり、そのアグレッシブなサウンドはアニメのハードな高揚感にも見事にマッチしている。作品の世界観を深く読み解き、GLAYらしさと調和させたタイアップソングたちはこれからも根強く支持され、ファン層を拡大していくはずだ。

GLAY / Dead Or Alive - アニメ『終末のワルキューレⅢ』[ANIME Music Video]

B'zと『名探偵コナン』の名タッグ、アニメ主題歌がレアなバンドも

 長いキャリアの中で特定の作品と強く結びついているアーティストもいる。B'zはまさにその代表格だ。彼らはアニメ『名探偵コナン』(日本テレビ系)とのコラボレーションを1999年の「ギリギリchop」以来、長きにわたって続けている。放送開始から30周年という大きな節目を迎えた今年の1月には、オープニングテーマに「Heaven Knows」が決定し、作品を彩った。そのスリリングなサウンドと爆発的なメロディ、そして稲葉浩志のエモーションそのもののような歌唱が『名探偵コナン』に漂う謎解きの緊張感、そしてキャラクター間のドラマを熱く演出している。

B’z / Heaven Knows

 現在放送中のドラマ『Tシャツが乾くまで』(TBS系)の主題歌をはじめ、実写作品でのタイアップが馴染み深いスピッツは、2025年10月から放送されたアニメ『SPY×FAMILY』Season 3(テレビ東京系)にオープニング主題歌「灯を護る」を書き下ろした。バンドにとってこれが初のTVアニメ主題歌であり、意外な組み合わせが話題を呼んだ。軽やかなサウンドの中に忍ばされた哀愁と愛する人を慈しむ眼差しが、疑似家族を描いた『SPY×FAMILY』の世界にそっと寄り添っている。跳ね回り踊るようなリズムとホーンとキーボードが絡み合うアレンジなどのアプローチは、TVアニメ主題歌という彼らにとっての新境地だからこそ引き出されたものなのかもしれない。

スピッツ / 灯を護る Spitz / Protect the Light

 THE YELLOW MONKEYは、昨年、29年ぶりとなるアニメ主題歌「CAT CITY」をリリース。同曲は2025年7月から放送された『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』(テレビ東京ほか)のオープニングテーマだ。猫に触れると猫に変わってしまうウイルスによって引き起こされた“ニャンデミック”により、猫に支配された世界を描くという、かなり独特な設定のストーリーである。ヘヴィなギターリフと艶めかしい吉井和哉(Vo/Gt)の歌唱が特徴的なナンバーだが、時折気の抜ける〈ニャア〉の声やユーモラスな言葉遊びもあり、絶妙なバランス感で作品の世界観を表現している。サウンドも歌詞も硬軟自在なTHE YELLOW MONKEYだからこそできた、抜群のテーマソングだ。

THE YELLOW MONKEY - CAT CITY(Official Music Video)

 意外性のある組み合わせから、長年にわたって作品と関係を築いてきたケースまで、キャリアを重ねたロックバンドとアニメ作品のタッグには、さまざまな形がある。これからも新鮮味に満ちたコラボレーションや新たな名曲が生まれることを心待ちにしたい。

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