KO1KEYZ デビュー曲MVに溢れるポテンシャル JO1、INIらとは一線を画す12人の“強み”を活かした戦略

 8月17日に公開されたKO1KEYZのデビュー曲「KO1KEYZ」のMVが公開後2日たらずで200万回再生を突破し、大きな話題を集めている。KO1KEYZの魅力を最大限に引き出す“神コンセプト”が誕生した――そう感じたのは、筆者だけではないだろう。YouTubeのコメント欄でも「このデビュー曲は大正解叩き出してる」「新人アイドルにしか出せないこの質感を待ってた」「パワフルフレッシュキュート全開」など、KO1LY(KO1KEYZのファンネーム)からの歓喜の声が多く寄せられていた。

 90年代を彷彿とさせるサウンドに、〈キュントゥグン〉などキュートなフレーズが散りばめられた歌詞。そして、MVには初恋に落ちた瞬間のときめきが詰め込まれている。

KO1KEYZ(コイキーズ)| 'KO1KEYZ' Official MV

 実は、デビュー曲からこの方向性を打ち出してくるのは、少し意外でもあった。

 というのも、KO1KEYZはサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN 新世界』(Lemino)から誕生した、LAPONEエンタテインメント所属の12人組グローバルボーイズグループ。彼らの先輩グループにあたるJO1やINIは、デビュー曲からエッジの効いたいわゆる“ゴリゴリ系”のハードなコンセプトを打ち出してきた。そのため、同事務所からデビューする以上は、その系譜を受け継ぐ可能性が高いのではないかという見方が強かっただろう。

 もちろん、JO1やINIにとってその力強い世界観は、グループの魅力を引き立てる大きな武器だ。一方で、KO1KEYZにはまた別の“似合う”ハマる軸があるのではないかと筆者は感じていたのも事実。その理由のひとつが、『PRODUCE 101 JAPAN 新世界』の最終審査で1位を獲得したDAIKIの存在だ。戦隊モノに喩えるなら、ピンクポジション(本人は緑色が好きなようだが)に位置するであろうDAIKIは、オーディション時期からかわいらしさが個性になっていたメンバーだった。その彼が最終投票で頂点に立ったことは、KO1KEYZのグループカラーを形作る上で、象徴的な出来事だったと言える。

💭 ASK KO1KEYZ|DAIKI

 また、KO1KEYZには、DAIKIのほかにも“かわいい”を武器にできるメンバーが多い。最終順位2位のYOSHIKIも、低音ボイスが魅力な一方で、あざとい表情もこなせてしまうギャップを持つ。ほかにも、10代ならではのあどけなさを宿すKOSUKE、TOWA、YUKIといった面々も揃う。そして、これだけ人数がいれば、それこそデビュー曲「KO1KEYZ」のようなキュートなコンセプトがうまくハマらないメンバーがいても不思議ではないのに、全員がそれぞれのアプローチで世界観を表現できるのが、KO1KEYZの特徴である。

 そう考えると、MVの世界観も思い切ってパステルカラーの世界観に全振りしても成立したはず。しかし、終盤では衣装やセットがガラリと変わり、それぞれがクールな一面を覗かせる。さらに、ダンスを得意とするメンバーたちの見せ場までしっかりと用意されており、かわいらしさだけに偏ることなく、それぞれの強みを活かせる構成になっていた。たった3分13秒の間にこれだけの振り幅を見せてくる点には、目を見張るものがある。

KO1KEYZ(コイキーズ)|DEBUT SINGLE 'KO1KEYZ' Concept Film

 冒頭で述べた“神コンセプト”とは、単に「最高!」という話ではない。ひと口に“かわいい”と言っても、あどけなさや愛嬌、あざとさや照れた表情など、メンバーによって見せ方はさまざまだ。そして、12人それぞれが持つ異なる個性をひとつのグループとして束ねながら、キュートなものからクールなパフォーマンスまで共存させることで、KO1KEYZならではのアイデンティティとカラーが生まれている。先輩グループたちの成功例をなぞるのではなく、12人の個性から逆算したコンセプトを打ち出す。この選択からは、LAPONEの新たなボーイズグループとして、独自の魅力を育てていこうとする姿勢が見える。

 “かわいい”もほしい。“かっこいい”もほしい。だったら、どっちも手に入れてしまえばいい――そんな“欲張り”な美学こそが、KO1KEYZには似合う。“最強で無敵なアイドル”が生まれる瞬間を私たちは目撃したと言っても、過言ではないのかもしれない。

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