Ayumu Imazuが完全体現する音楽が持つ純粋な力 『CLASSIC』で結実した真摯な想い、そして日本武道館へ

Ayumu Imazu『The CLASSIC TOUR』レポ

 Ayumu Imazuがライブツアー『Ayumu Imazu The CLASSIC TOUR 2026』を開催中だ。今年5月にリリースした2ndアルバム『CLASSIC』を携え、自身最大規模となる9都市を巡る全国ツアー。本稿では6月21日にZepp DiverCity(TOKYO)で行われた東京公演の模様をレポートする。

 ツアーは全公演ソールドアウトということもあり、開演前から客席は熱気にあふれていた。開演時間が近づき照明が落とされると、バックスクリーンに映されたツアーロゴが点滅。マイケル・ジャクソン「Don't Stop 'Til You Get Enough」のSEにあわせて、オーディエンスからはハンドクラップが巻き起こる。バンド、ダンサーに続いて、モノクロの衣装に蛍光イエローのグローブを身に着けたAyumu Imazuが登場。大きな歓声に包まれた。

 この日の1曲目は、アルバムのタイトル曲でもある「CLASSIC」。6人のダンサーとともに見事に揃ったダンスと、メロディの波を自由自在に乗りこなすようなボーカルでその才能と実力を示し、新しいCLASSICを打ち出したインパクトあるステージでライブの幕を開けた。「今日は最高の時間にしましょう!」と叫ぶと、ステージの左右に置かれた台に上がり、客席のファンを見渡しながら歌った「Jetlag Romance」、ハンドクラップで会場をひとつにしてスウィートなハイトーンを響かせた「Sugar Rush」など、立て続けに新曲を披露していく。「歌えますよね?」とオーディエンスを煽って始まった「GG」では、フロアが大きく揺れるほどのジャンプとコールで会場のボルテージは引き上げられていく。

 そんな客席の熱狂を目の当たりにし、汗をぬぐいながら「『CLASSIC』というアルバムを引っ提げてのライブ、今日は新曲祭りです!」と笑顔を見せる。「次は聴き慣れた曲を」と始まったのは「BANDAGE」。ハンドクラップで盛り上がるなか、緩急のある細かなステップで魅せると会場全体がさらに沸き上がり、グローバルヒットを巻き起こした「Obsessed」へ続くと、客席からは歓声が巻き起こる。全身で音を楽しむ様子がステージから客席にも伝播し、一体感とともにハッピーなムードに包まれていった。

 今回のツアーについて、「いつも(ライブに)きてもらってるみんなのところに音楽を届けに行こうという気持ちが強かった」「いちばんうれしいのは、豪華なバンドメンバーとツアーをまわれること。本当に楽しいです」と語るAyumu。「せっかくなので」と、ギターを手にし「THRIFTED」へ。迫力あるバンドアレンジをバックに、スポットライトが当たるなか、そのソウルフルな歌声を響かせた。さらにその場でリクエスト曲を募り、客席からの声に応えて即興で「破片」「Lonely Boy」を披露。「素晴らしかったね! みんなとセッションしている感じ」と、オーディエンスとの一体感を楽しんでいる。そして、「今の時代、SNSとか携帯のなかにある世界が自分たちのなかに浸透してしまっていて、目の前にいる大事な人や支えてくれる人、モノも、些細なこと、些細な幸せを見逃してしまう。そういう時代に生きてるなと思う」「この曲はあらためて自分が大事にしたい人、大事にしたいモノに対して気持ちを込めて作った曲なので、みなさんの頭のなかに大事な人や今日一緒にきた人を思い浮かべながら聴いてください」と語り、始まったのは「あなたといたい」。言葉一つひとつをまっすぐに語るように歌い上げられ、まっすぐな想いがフロアへ染み渡っていく。

 バンドメンバー、ダンサー紹介のインタールードを挟み、衣装チェンジしたAyumu Imazuが再びステージに登場。ダンサーとのキレのある群舞で魅せて「後半戦、盛り上がっていきましょう!」と叫ぶと、高い熱量そのままに次のブロックへ。はじけるようなパッションをダンス&ボーカルで表現した「HOWL」、生バンドならではのエッジの効いたアレンジやアウトロのダンスでインパクトを残した「MISS INTERNATIONAL」など、音源とは一味も二味も違うアプローチを見せた。

 「Bassline」は、楽曲のディープなムードを静と動をスイッチしていくダンスで表しながら、シンプルな音構成に乗せたボーカルも際立っており、Ayumu Imazuにしか成し得ないスキルと表現力が存分に活かされていた。彼の持つアーティスト性が全面に浮かび上がったようなステージだったと言えるだろう。そして、パワフルな「Superstar」へ続き、サビのエネルギッシュなダンスやフロアのジャンプでステージと客席がひとつになり温度を上げていった。

 熱狂する会場を見渡し、「本当は与える側だけど、ライブをするたびにみんなから元気とエネルギーをもらっている」と感慨深げに語ると、いよいよライブも終盤。披露されたのは「Elevate」だ。クールかつセクシーなダンス&ボーカルで魅せ、さまざまな表情をかわるがわる展開していく。しかし、突然曲がブレイク。会場に響いたのは、「重大発表があります。Ayumu Imazu、2027年1月31日、日本武道館でライブするぞ!」というシャウトだった。驚きと喜びの声が巻き起こり、「2027.1.31 Ayumu Imazu 日本武道館公演決定」の文字がバックスクリーンに大きく映し出されて、曲が再開。粋なサプライズが組み込まれたパフォーマンスに、オーディエンスのボルテージは最高潮に達した。

 重大発表を経て「日本武道館という文字が(自分の名前と)一緒にあるだけでうれしい」と喜びを爆発させると、大きな拍手が贈られた。「いろんなチャレンジをして、いろんなジャンルの曲を作って、『どうやったら喜んでくれるんだろう?』って。アーティストは孤独だったり不安になる職業。だから、こんなにたくさんの人の前で報告できてうれしい」「絶対きてくれるよね?」と、ついにつかんだ夢の舞台に期待を煽り、観客も大歓声で応えていく。「ラスト一曲。今日はみんなに向けて、感謝の気持ちを込めて全力で歌います」と告げて始まった本編最後の曲は「Home」。感情をさらけだすようなシャウトが、会場の隅々にまで響き渡る。Ayumu Imazuというアーティストの愛する音楽が、あたたかい温度とに沁みわたっていくようなパフォーマンスだった。

 アンコールでは、ライブTシャツに着替えて再登場。タオルを回し、客席が肩を組んで一つとなった「Where Do We Go!」、そして「MAGICAL」と、最後まで会場全体をポジティブなエネルギーで満たし、ライブの幕が閉じた。

 超一流のダンス&ボーカルで視覚的に楽しませたかと思えば、バンド編成で音の感触をダイレクトに伝え、楽曲に合わせてさまざまなアプローチで音楽が持つ純粋な力を表現したAyumu Imazu。まっすぐで真摯な想いがステージを通じて伝わり、聴く者に喜びを与えたパフォーマンス――まさに“CLASSIC”なライブだったと思う。これからもツアーは続いていくが、この歓喜のライブが全国を巡り終わった時、彼の音楽がどんなふうにエネルギーを増していくのか。夢の舞台・日本武道館公演にも、さらなる期待が高まるライブだった。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる