ラジオ発『野球少女鷲尾』はどう実写化された? 乃木坂46 川﨑桜&小川彩が体現した“好き”の熱量

 乃木坂46の川﨑桜と小川彩が出演するショートドラマ『野球少女鷲尾』(FOD SHORT)の配信がスタートした。

 本作は、『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)内のコーナー「めざせマンガ化!!野球少女・ワシオ!!」から生まれたキャラクター・鷲尾史保を実写ドラマ化したもの。川﨑が主人公の鷲尾、小川がその後輩である金森凛を演じ、スポーツバーでアルバイトをする大学生たちの青春が、1話約1分の縦型ショートドラマとして描かれている。

久保史緒里がラジオを通して生み出した“野球少女・鷲尾”

 まず押さえておきたいのは、鷲尾史保というキャラクターの出自だ。鷲尾は、番組内で東北楽天ゴールデンイーグルスへの愛をたびたび語ってきた久保史緒里から派生する形で生まれた、“野球が好きな女の子”だ。最初から物語の主人公として生まれたわけではなく、番組内でのやり取りやリスナーからの投稿を通して、少しずつ人物像が作られていったキャラクターと言っていい。

 『乃木坂46のオールナイトニッポン』では、久保の野球愛が番組の大きな個性の一つになっていた。そこから「もしもこんな野球少女がいたら」という想像が広がり、リスナー投稿を通して鷲尾の名前や性格、口癖、周囲との関係性といった設定が積み重なっていった。つまり鷲尾は、久保の楽天愛や番組スタッフの遊び心、リスナーの投稿が合わさって生まれた、ラジオならではのキャラクターなのだ。少しクセが強く、野球への思いが強すぎるあまり、周囲との温度差が生まれてしまうこともあるが、その不器用さやまっすぐさが愛おしい。番組を聴いてきたリスナーにとって、鷲尾は単なる架空の人物ではなく、ラジオの時間を一緒に育ってきた存在でもあった。

ヤングガンガンコミックス『野球少女鷲尾@comic 鷲尾さんは楽天的でいたい 』1巻発売記念スペシャルPV

 そんな鷲尾を今回のショートドラマは“大学生”として再構成している。川﨑演じる鷲尾は、野球が大好きでありながら、過去のトラウマからその思いを隠して生きている人物だ。一方、小川が演じる金森は、心から「好きだ」と言えるものにまだ出会えていない大学生。2人はスポーツバーで出会い、就職活動や失恋、日々の小さなつまずきを通して、自分の“好き”と向き合っていく。

 ラジオや漫画で親しまれてきた鷲尾の魅力は、やはり野球へのまっすぐすぎる愛にある。ただ、ドラマ版ではその愛が、個性としてだけではなく、彼女自身の悩みにもつながるものとして描かれている。野球が好きだからこそ前向きになれる一方で、その思いを誰かに理解してもらえなかったり、上手く伝えられなかったりすることもある。鷲尾にとって野球は、自分らしさそのものなのだ。

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