HY、大橋卓弥&あいみょんも駆けつけた祝祭 ここから再び新たな旅へ「最高の笑顔が生まれる瞬間をまた」

2024年に結成25周年イヤーに突入し、ベストアルバム『LOVE STORY ~HY BEST~』をリリース、全44本のツアー『HY 25th Anniversary BEST!! Kary TOUR 2024-2025』を開催したHYが、25周年の締めくくりとなる一夜限りのスペシャルライブ、『HY 25th Anniversary「BEST!! Special TIME TRIP」』を2月23日に東京ガーデンシアターで開催。ギターのひろさんこと佐藤大剛、沖縄で活動する女性3人組のコーラスグループ・Dream sister's、さらに琉球國祭り太鼓がサポートを務め、ゲストには大橋卓弥(スキマスイッチ)とあいみょんが駆けつけ、一年をかけてお祝いしてきた25周年イヤーをにぎやかに締めくくった。

振り子時計が過去、現在、未来を映し出す演出で始まったライブ。若かりし頃のメンバーの写真や歳を重ねた未来の想像写真が映し出され、頭がツルツルのおじいちゃんになった新里英之(Vo/Gt)の写真には笑いが巻き起こる。序盤は「トゥータン」をはじめ2ndアルバムからの選曲で、時計の針を一気に巻き戻した。「Street Story」では琉球太鼓の演奏が楽曲を彩り、「幸せをかきまぜましょう!」とカチャーシーを踊りながら、〈ハイヤ〉〈イヤササ〉とエイサーの掛け声でコール&レスポンスして、会場は一気に沖縄のお祭りムード。そこから一転、「コントロール」ではアッパーのロックサウンドと熱いラップを聴かせ、音楽性の懐の深さを見せつけた。



「ハイサイ! HYです」とまずは沖縄弁で挨拶。25周年を迎えられたのはみんなのおかげであると感謝を述べ、「HYの歴史をたどりながら、皆さんの未来が明るいものになるように、スペシャルなライブを届けていきます」と新里。許田信介(Ba)にはピンクの照明が照らされ、エコーがかかった声で「今日はみんなで楽しい思い出を作っていきましょう」。名嘉 俊(Dr)は、「25周年は集大成でもあり通過点」「今日こられなかった人のぶんまで楽しんでください」とコメント。そして最後に仲宗根泉(Key/Vo)が紹介されるが、歓声がなかなかやまず客席に向かって「黙れ!」とお約束のくだりでひと笑い。「今年こそが25周年の最後の最後、ベストのベスト。久しぶりの曲、25年で一回しか歌ったことのない曲もやります。今日は歌って歌って歌いまくります」――。




4曲目には、早くもゲストが登場して会場を沸かせた。4人一列に並んでのお出迎えに、「(ステージに)出づらい」と苦笑しながら登場した大橋卓弥。2組は、2024年にドラマ『366日』(フジテレビ系)の主題歌として「366日」をデュエットしたことが縁。「今までフェスでご一緒する機会はたくさんあったけど、ライブでデュエットするのは初めてでうれしい」と大橋。「今日は『俺がHYのボーカルだ!』くらいの気持ちで歌ってください!」と仲宗根。サックスがフィーチャーされたムーディーなアレンジで聴かせた「366日」は、譜面台を挟んでボーカリストたちが向かい合い、フェイクやアドリブを交えながらソウルフルに歌声を響かせた。




中盤は、昨年のライブでも好評だった4人だけによるアコースティックコーナーが見どころに。「いちばん近くに」では、観客から選ばれた子どもの「いでよ、月!」というきっかけで、海上に浮かぶ月の映像が現れるという演出。「そこにあるべきではないもの」では、新里が弾く三線(素材に珊瑚が使われている)について「沖縄の海や世界の自然がいつまでも未来に残りますように」との願いが込められていることを説明。HYらしいあたたかみのあるサウンドと歌声で、そこに込めたメッセージを観客に届けた。




「TIME TRIPメドレー」と題したコーナーでは、都会の切なさを爽やかなサウンドに乗せて歌った「canvas」、春の訪れを予感させる「初雪」、切ない恋を仲宗根が歌う「Fortune」、そして別れの切なさをメンバーが少しずつ歌いつないだ「三月の陽炎」が。思い出のアルバムを1ページずつめくるように次々と披露される。胸を鷲掴みにするような切ない歌詞と歌声でファンの涙を誘った。


「Let's go everybody, Let's go to the love あいみょん」というコール&レスポンスで呼び込まれたあいみょんは、「HY、25周年おめでとう!」と祝福しながら登場し「Ocean」をコラボした。早口でたたみかけるメロディに続け、青空に流れる飛行機雲のように真っ直ぐな歌声を響かせたあいみょん。爽やかでスケールの大きな世界観が会場一杯に広がり、最後はジャンプで楽曲を締めくくる。コラボしたい曲がいっぱいあって、コラボ曲の候補をリストで送ったというあいみょん。「でも、『Ocean』もめちゃくちゃ大好きだから、ホンマ感激です!」と笑顔だ。



「今日の素晴らしい日は、みんなが笑顔になれる愛の日。みんなでたくさん愛を叫びましょう!」。後半戦は最新アルバム『TIME』の収録曲を中心に届けていけ。まず「Beautiful」は、新里の声がけで手や指でハートマークを作って観客が大合唱し、〈愛を!〉〈愛を!〉とコール&レスポンス。「恋をして」は、仲宗根のソウルフルなボーカルが、ストリングスのサウンドとともに温かくも大きな世界観を表現。また、アニメ『きのこいぬ』(AT-Xほか)オープニング主題歌「きのこいぬ」では、曲の始まりに銀テープが発射。バックに映し出されたきのこいぬがかわいく踊る映像に合わせ、ポップなメロディを口ずさみながら全員でダンスを楽しんだ。



ライブもいよいよ終盤戦。「僕たちはこの歌からスタートしました」と紹介したのは、1stアルバム『Departure』のリード曲「ホワイトビーチ」。新里は客席へと降りて、歌いながらハイタッチや握手でファンサービスする場面も。そして、本編最後は「AM11:00」。手を左右に揺らしながら〈だからお願い〉とサビを一緒に歌った観客。そんなみんなの愛を、腕を広げて全身で受け止めた新里。「これからもHYはあなたの願いが叶うように応援してるからね。今日はありがとうございました」と思いを伝えた。




9月からのホールツアー、秋公開の映画主題歌を担当することなど、情報解禁の映像に続いてアンコールがスタート。1月に配信リリースした最新曲「Swing Swing Heart」は、これまでのHYとは異なる、かわいらしい雰囲気が新鮮。新里は頭の上でハートを作って揺らして、目一杯の愛を会場に贈る。また、「この曲はライブでしかやらない曲です」と紹介した「フェイバリットソング」では、再び沖縄のカチャーシーとエイサーで会場がひとつに。仲宗根は客席に降りて観客とコミュニケートし、楽しさいっぱいで楽曲を終えた。



愛にあふれながらもユーモアに富んだトーク。切ない恋を歌うバラード、前を向かせてくれる力強いラップ。そして随所に沖縄のテイストを織り交ぜて、観客を楽しませたHY。「いつかもっと成長した姿で、最高の笑顔が生まれる瞬間をまた迎えたい。いろんな壁もあると思うけど、楽しみながら力に替えて進んでいきたい。今日もいい日でした!」。ラストには切なくも温かみのあるラップナンバー「旅立ち」を披露。来るべき30周年、40周年に向けて、ここからまた新たな旅が始まった。


























