『超いきものがかりフェス』Day2:“繋がり”が生んだ感動 ゆず、鈴木雅之、TOMOO……世代を越えた仲間と奏でた20周年の喜び

3月15日、いきものがかりのデビュー記念日当日に開催された『超いきものがかりフェス デビュー20周年だよ!! ~ありがとうって伝えたくて~』2日目公演。初日(3月14日)に続き、約1万人のファンと豪華ゲストが駆けつけ、いきものがかりの20周年を祝った当日の模様を徹底レポートしていく(記事末尾にはいきものがかりへの終演後インタビューも掲載)。
『超いきものがかりフェス』Day1で分かち合った20年分の宝物 槇原敬之やJUJU、上白石萌音らとこの日限りのコラボも
いきものがかりのデビュー20周年を祝う『超いきものがかりフェス デビュー20周年だよ!! ~ありがとうって伝えたくて~』の初日、…いきものがかりの活動は、吉岡聖恵(Vo)と水野良樹(Gt/Pf)が高校生だった頃、地元・神奈川県での路上ライブから始まった。近くにある別々の高校に通い、通学中によく自転車ですれ違っていた2人は、あの頃さながら自転車に乗って登場(ピンクの自転車のカゴにタンバリンを乗せた吉岡のスタイルは当時の完全再現)。初日の岡村隆史(ナインティナイン)に続き、この日はロバートの秋山竜次がサプライズで登場し、笑顔溢れる開幕となった。

最初にライブを行ったのは、2024年リリースの『いきものがかり meets』に参加したTOMOO。1曲目は「ソナーレ」で、ピアノの旋律と凛とした歌声でイベントのオープニングを爽やかに彩った。この日は「あわいに」「Super Ball」「Ginger」などポップナンバーを中心に披露。いきものがかりという大きな存在と、長年かけて築かれたファンとの信頼関係。その中に温かく迎え入れられながら、リスペクトを携えて自分の音楽を届けていくようなステージとなった。MCでは、こんなエピソードを明かしてくれた。中学進学直前の春休み、友達と離れるのが寂しかったTOMOOは、いきものがかりのアルバム『桜咲く街物語』『ライフアルバム』を繰り返し聴きながら、トランポリンを跳んで、新生活への不安を紛らわしていたという。「私からいきものがかりとみなさんに、最大限の感謝の気持ちを込めて」とラストに披露されたのは「Present」。〈君〉という歌詞に合わせて客席を指差しながら、楽しそうに歌い続ける姿が瑞々しかった。


ステージ転換中も企画が盛りだくさん。ロバート秋山同様、サプライズ出演となった村上信五(SUPER EIGHT)が司会を務めた出演者によるトークコーナーを経て、wacciのステージが始まった。「精一杯、自分たちの信じた音楽を届けたいと思います」と意気込んだ彼らが、まず届けたのは「感情」「恋だろ」「別の人の彼女になったよ」といったバラード。場内のビジョンには歌詞が表示され、橋口洋平(Vo/Gt)の歌う言葉の一つひとつが豊かなサウンドに乗ってスッと入ってきた。wacciは、いきものがかりがかつて所属していた事務所の後輩だが、その精神性にも通ずる部分が多い。大切な人への想いや人生の機微を丁寧に綴った歌の数々に、老若男女が揃うこのフェスの観客は自身の物語を重ね見ながら、静かに心で受け止めていた。客席を2つに分け、ハモりながらのシンガロングを促した「最上級」では、バンドの演奏も乗っかり、大合奏へと膨らんでいく。ラストの「大丈夫」では、サビの〈大丈夫〉という歌詞に合わせて観客が両手で円を描き、温かなエンディングを迎えた。


全曲の演奏を終えたwacciがステージを去ろうとすると、水野が「橋口くんだけ残って。一緒に1曲歌ってもらっていいですか?」と呼び止めて、2人でいきものがかりの楽曲「笑顔」を歌唱。この日ならではの特別なコラボのあと、2人は拍手に包まれながら、固く握手を交わした。

秦 基博は、アコースティックギター1本の弾き語りスタイルで出演。秦の爪弾くアルペジオに合わせて会場の照明が落ちると、広大な会場が、秦の音楽と向き合うための静かな場所へと変わった。ソロのシンガーソングライターとして実直に歩んできた秦だからこそ生み出せる空気だ。まず届けられたのは「在る」「やわらかな午後に遅い朝食を」「鱗」の3曲で、時に力強く、時に繊細な歌声と巧みなギタープレイに1万人が酔いしれた。いきものがかりと同じく2006年にデビューした“同期”の秦は、デビュー当初、イベントやオムニバスツアーで競演する機会も多かったという。MCでは、いきものがかりが当時のライブ定番曲「KIRA★KIRA★TRAIN」で観客を盛り上げる様子を歯ぎしりしながら観ていた――とユーモアを交えて振り返り、観客の笑いを誘った。そして「ここから2曲、盛り上がって、いきものがかりに歯ぎしりしてもらおうかなと(笑)」と、ラストは「シンクロ」「キミ、メグル、ボク」で畳み掛ける。軽快なカッティングに誘われて、観客が生き生きと手拍子を合わせると、秦は「すごくいい」と笑顔。会場をハートフルなムードで包み込んだ。


ソロ活動スタートから40年。いきものがかりの倍以上の年数活動している鈴木雅之。いきものがかりと同じレーベルに所属する先輩であり、水野が最も多くの楽曲を提供したアーティストである鈴木は、「恋人」「違う、そうじゃない」「め組のひと」「夢で逢えたら」とヒット曲を次々と披露。リッチなステージで観客を沸かせた。MCでは、初めてライブを観る観客に向けて自身のキャリアを紹介。その中で鈴木が「ランナウェイ」をアカペラで歌い、「Say!」と投げかけると、客席から歌声が返ってきた。観客と交流を深めながら、「心強い」と微笑む鈴木。そして「この40年、特にソロになってからはいろいろな音楽仲間と出会いました。ここで今夜の主役の一人をお呼びしたいと思います」と水野を呼び込んだ。2人がコラボしたのは、「Canaria」「DADDY! DADDY! DO!」の2曲。いずれも水野が提供した男女のデュエットソングだ。鈴木は水野のデモ音源を聴き、「こいつ歌うのが好きなんだな」と感じていて、今回ボーカリストとして共演したかったと明かした。2人の情熱的な歌唱は、聴く人の心に重厚な余韻を残した。


鈴木雅之のステージで熱気に包まれた会場に、今度は、ロバート秋山が再登場するカオスで楽しいサプライズが待っていた。秋山は「なんて流れで私をぶち込んだんだ、いきものがかり!」とぼやきながら、自身の持ち歌「あやしくないから」「TOKAKUKA」を歌唱。そのシュールな世界観で会場に笑いをもたらした。

























