NOMELON NOLEMON、『EYE』を携えた革命の夜ーー0.1秒の熱量を可視化、初の視覚演出がもたらした一体感

NOMELON NOLEMON、『EYE』を携えた革命の夜

等身大の言葉の言葉で届けられた「I THINK」、リスナーへ手渡した光と希望

 「INAZMA」からバンドメンバー紹介を経ての「どうにかなっちゃいそう!」という屈指のアッパーソング2曲から、雪崩込むように初披露されたのは「ミテミテ」。曲中ではこの日のステージ映像を同時中継的に用いた演出がサウンドに華を添え、曲自体もすでに圧倒的なライブナンバーのポテンシャルを垣間見せる仕上がりとなっていた。

『NOMELON NOLEMON LIVE 2026 “EYE SYNC”』(撮影=SHOTARO)

 激しいムードから一呼吸置いたあと、続けざまに演奏されるのは「フイルム」「ミッドナイト・リフレクション」「night draw」。そのメロディアスなムードにはどこか胸に迫る切なさも漂っており、そこから本公演が終盤へと向かう気配を感じ取った聴衆も多かったに違いない。

『NOMELON NOLEMON LIVE 2026 “EYE SYNC”』(撮影=SHOTARO)

 演奏後の束の間の静寂のあと、「改めまして、NOMELON NOLEMONです」と口を開いたツミキ。今日ここに足を運んでくれたリスナーへの感謝と、今回2年半ぶりのリリースとなったアルバム『EYE』への想いを、いつも通りの素朴な口調で語り始める。「自分たちの音楽で、世界をちょっとだけ良くしたい」――本アルバムに込められたその願いの裏には、音楽で世界を“大きく”変えることはできないという、一アーティストとしてあまりにも大きな彼の諦念が潜んでいる。一方で、だからこそ100ではなく、1でいいから世界を良い方向へ変えたい。その想いには逆説的に、音楽は“必ず”世界を変えられるはずだという、彼の切なる祈りが滲んでいるようにも感じられた。

『NOMELON NOLEMON LIVE 2026 “EYE SYNC”』(撮影=SHOTARO)

 続けて、同じく感謝を口にしつつ、今作リリースまでの2年半を改めて振り返るみきまりあ。「走り抜けた気持ちと同時に、自分としては立ち止まってしまうことも多かった」「苦しいこともたくさん経験した。大変だった。でも、思い出すのはいつも楽しかったことばかりで」と葛藤を吐露する言葉に、大勢が静かに耳を傾ける。世界を変えるのは簡単じゃない。無謀だと知っている。でも私が音楽で救われたように、自分の歌声で皆を救いたい。そんな決意も新たに彼女が歌い上げたのは、ライブタイトルの同音異義語が冠されたアルバムのラストナンバー「I THINK」。〈青空や赤い血で描いてゆけ ずっとひかる未来へと〉――そこには紛れもなくツミキとみきまりあ、ふたりのこれまでとこれからが等身大の言葉で描かれていた。

『NOMELON NOLEMON LIVE 2026 “EYE SYNC”』(撮影=SHOTARO)

『NOMELON NOLEMON LIVE 2026 “EYE SYNC”』(撮影=SHOTARO)

『NOMELON NOLEMON LIVE 2026 “EYE SYNC”』(撮影=SHOTARO)

 公演のトリを飾ったのは、キッチュなエレクトロサウンドが耳に残るポップチューン「KILLERMOON」。華やかなムードで大団円を迎えたライブのあと、無人となったステージのバックスクリーンには、本邦初解禁となる同曲MVが、この日会場にいるファンに向けていち早く上映された。さまざまな初の試みやサプライズ、そしてツミキ・みきまりあと彼らを応援するリスナーによる、確かな心通い合う時間となった本公演。今夏には結成5周年の節目も迎える中、ふたりの道程はまだまだこれからも続いていく。

『NOMELON NOLEMON LIVE 2026 “EYE SYNC”』(撮影=SHOTARO)

『NOMELON NOLEMON LIVE 2026 “EYE SYNC”』(撮影=SHOTARO)

■ セットリスト
『NOMELON NOLEMON LIVE 2026 “EYE SYNC”』
2026年2月13日@東京・EX THEATER ROPPONGI
M01. カイカ
M02. SAYONARA MAYBE
M03. ウィスパー・シティ
M04. SUGAR
M05. 線香金魚
M06. きえない
M07. mutant
M08. シーグラス
M09. 焦熱
M10. rem swimming
M11. INAZMA
M12. どうにかなっちゃいそう!
M13. ミテミテ
M14. フイルム
M15. ミッドナイト・リフレクション
M16. night draw
M17. I THINK
M18. KILLERMOON

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