新着MVランキング:西野カナ×NiziUが描く、極彩色な“Y2K”の先 ノスタルジーと新しさが宿る「LOVE BEAT」
MV Chart Forcus
毎週更新される「YouTube Music Charts」ウィークリー ミュージック ビデオ ランキングより、MVをはじめとした音楽関連の新着動画から上位10作品/楽曲を取り上げ、ランキング化&レビューしていく連載「MV Chart Focus」。5月15日〜5月21日のウィークリー新着のTOP10は以下の通り(※1)。
1位:西野カナ feat. NiziU「LOVE BEAT」MV
2位:ピノキオピー「歌姫失格 feat. 初音ミク」MV
3位:Aぇ! group「でこぼこライフ」MV
4位:櫻坂46「Lonesome rabbit」MV
5位:かぐや(CV:夏吉ゆうこ)&月見ヤチヨ(CV:早見沙織)「ワールドイズマイン CPK! Remix」THE FIRST TAKE
6位:初星学園「ガラクタロード」MV
7位:Mrs. GREEN APPLE「風と町」from『テレビ×ミセス』
8位:syudou「あーあ」MV
9位:日向坂46「円周率」MV
10位:日向坂46「Empty」MV
今回取り上げるのは、1位の西野カナ feat. NiziU「LOVE BEAT」。両者の初のコラボとなるこの曲は、情報番組『めざましテレビ』(フジテレビ系)のテーマソングにもなっている。西野が同番組のテーマソングを担当するのはおよそ9年ぶりだという。
裏打ちを強調する弾むようなアップテンポのビートと、エレクトロニックできらびやかなサウンドが爽やかでエネルギッシュな「LOVE BEAT」。しかし、やわらかい印象で統一されているA、Bメロから、ドリーミーなブレイクを挟んだサビではオーケストラヒットが鳴り出し、バックビートのハンドクラップは力強いスネアに。一気にユーロビート調の派手派手しいテイストに様変わりする。こうしたギミックのほかにも、テンポがハーフになってボーカルの見せ場が作られたり、緊張感のあるビートのラップパートが挿入されたりと、ガールズグループマナーのアレンジも取り入れられている。
MVでは、プリクラ、ネオンカラーの空とビーチ、カジュアルかつタイトなメンバーのスタイリング、サビのパラパラ……と“Y2K”な意匠を取り入れつつも、ストレートなノスタルジー一色にはしない(西野とNiziUメンバーたちが極彩色のハイビスカスに囲まれたコラボビジュアルはそういう種類のインパクトがあったけれども)。というよりは、“あの頃のリアル”を目指すのではなく、あくまで“Y2K”という括りで再構築された現在形のテイストに合わせていると言うべきか。
アレンジにしても、やろうと思えばサビをもっと本物らしいユーロビートに仕上げることももちろんできたはず。「パラパラをやりましょう」と言ったら、あの特徴的な派手で細かい刻みを聴かせるリードシンセを少しだけでも入れたくなりそうなものだ。代わりに、ファンシーな手触りのピコピコした電子音が、効果音とメロディの間を行くように飛び回っている。とはいえそうすると、どうしても“ネタ”っぽくなってしまうかもしれないところで、西野とNiziU、双方の作ってきた世界観を壊さない程度に、しかしはっきりとオマージュを捧げている。間口が広く親しみやすい、ほどよくノスタルジーをかきたてつつも、きちんと“今”をやっている、そんな堂々としたクオリティの1曲だ。
2024年に活動再開して以降、ライブ盤のほか、EPやシングルも精力的にリリースしている西野。2月に配信リリースしたデジタルシングル「君のせい」は快活なインディロックとブレイクビーツを組み合わせた佳曲だったけれども、そろそろアルバムも期待したくなってくる。
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※1:https://charts.youtube.com/charts/TopVideos/jp/weekly

























