『TAGRIGHT』合宿が映した未完成の強さ、YUMEKIが見た可能性――メンバー発表直前 第3、4話を振り返る

『TAGRIGHT』挫折を重ねた7人が掴んだ手応え、YUMEKIが思わず零した本音
第4話(12月21日放送回)は、合宿後半の様子が映し出された。
最終パフォーマンスはYUMEKIからプロの目線での講評を受けることになる。まずは、前回の中間発表時の振り付けを一人ひとりの個性を出せるようにブラッシュアップ。ソロパートを担当するメンバーが、ダイスケからセイマに変更となった。新たな振り付けの練習を経た通し練習の中で、「こんなに近くで見ているのに意思が伝わらない」「残るものがほしい」とアドバイスが飛ぶ。
2日目はマイクを持ちながらの練習がスタート。歌とダンスを両立させるパフォーマンスの大変さに直面した候補者たち。それを韓国でのデビュー経験を持つ候補者最年長のダイゴがフォローし、「ダイゴくんがいないとやっていけないぐらい」(シオン)とほかの候補者からも厚い信頼を集める。YUMEKIもダイゴのことを注目しているメンバーの1人だと評価している様子だ。


そんな中、トモキ、ダイスケと同じ事務所に所属するダンス&ボーカルグループ・WATWINGのメンバーが見学に訪れ、7人のパフォーマンスを見ることに。7人全員の熱量に涙を見せるメンバーもおり、「今しかできないパフォーマンスだと思う。グッときた」(八村倫太郎)と温かい言葉を受ける。初めて人前で披露したことで、7人は足りていない部分と手応えの両方を掴んでいく。
セイマはソロパートで気持ちが先走ってテンポが速くなってしまったり、シオンはパフォーマンスの見せ方や表現の方法が課題として浮き彫りになる。自主練習中も、セイマは同曲の作詞を務めたトモキに歌詞の意味やメッセージをヒアリングしつつも、なかなかパフォーマンスとしての答えを見つけきれない。デビュー目前でオーディションで脱落した過去があるシオンも、自分の壁に向き合い続ける。


そんな中、練習している彼らのもとにYUMEKIが差し入れを持って姿を見せた。「自分が今ここにいていいのかわからなくなっている」と不安をこぼしたセイマには、同じダンサー出身としてYUMEKIも「個性的すぎ」などと言われていた過去を語りつつ、「やりたいことがあるんだったら突き通してください」「周りの人の力も借りていいから、周りをもっと頼ってもいい」と熱いエールを送った。続けてダイスケが、「普段の(おちゃらけた)セイマがめちゃくちゃ好き」と話し、「自分をもっと出せば変わるんじゃないかな」とアドバイス。「自分自身をいい意味でも悪い意味でも知れた」とセイマは振り返る。
自分の魅力を模索しているシオンに対して、YUMEKIは自身の魅力となぜこの仕事を選んだのかを問いかけ、「そこが見えたら、シオンの課題はクリア」だと伝える。「シオンには幸せになってもらいたい」というYUMEKIの言葉に涙するシオンを背中をさすりながら「本気だから感情が動いている」と声をかける様子も印象的だった。
最終日、自分自身の壁を乗り越えるために一緒に苦難を乗り越えてきた7人が最後のパフォーマンスを披露した。セイマは肩の力が抜けて、彼のパーソナルな魅力が活かされた表現に。シオンも練習時の硬かった表情から一変、ステージを楽しんでいる様子が見てとれる。中間発表の時よりも7人の個性が輝く時間だった。

練習の成果を見たYUMEKIは、しばらく言葉を探したあとでこう口にした。「素直に応援したいとか幸せになってほしいと思った子たちは初めてです」と――。
その言葉に自信をつけたのか、セイマは笑顔でほかのメンバーに感謝を伝え、ダイゴは「スターになるべき」だという評価を受ける。YUMEKI自身も刺激をもらったと言い、その言葉を受けてダイゴは「この気持ちを忘れずに生きていきたい」と語った。
ダンス初心者という立場に、教える立場のYUMEKI自身も当初は戸惑いがあったというジェイ。未経験という立場でありながら、そんな自分を支えてくれたメンバーへの感謝を、真っ直ぐに口にした。
この合宿で「変わろう」「向き合おう」としていた姿を評価され、「これからは自信を持っていい」と伝えられたカイリは、この合宿で幸せな舞台を7人で作れたことが嬉しかったと話す。そして、YUMEKIはシオンに対して「できんじゃん」と笑顔をこぼす。「本当にシオンには幸せになってほしい。そう思えるアーティストってなかなかいない」と、殻を破った姿を評価。シオン自身も「ステージの楽しさをまた思い出せてよかった」と目を潤ませながら語った。

YUMEKIは最後に、「今後は“プロのアーティスト”としてお互い刺激し合える存在になれたら」と熱い気持ちを7人に伝えた。講評後、YUMEKIは7人が立つ舞台まで駆け寄り、肩を組んで「ここからがスタートだよ」と言葉をかけていたのだが、それは指導者という立場を超え、同じ表現者としてのエールだったように思えた。
次回、第5話(12月28日放送回)ではいよいよデビューメンバーが発表される。トモキとダイスケがTAGRIGHTとして一緒に“正しさ”を証明していく“個性”を持つ3名のメンバーとは――。彼らの決断と覚悟を最後まで見届けたい。


























