INIリレーインタビュー Vol.10:池﨑理人「MINIがいる時点でグループとしては‟勝ち”」 共に歩んできたからこそのメッセージ

INI連続インタビュー:池﨑理人

「MINIが持つ熱量の素晴らしさは、胸を張って“INIの強み”だと言える」

――INIがデビューした2021年当時と比べると、現在は国内外で多数のボーイズグループが活躍しています。そうした中で、INIだけが持つ強みはどこにあると思いますか?

池﨑:MINIが圧倒的な熱量で応援してくださることです。MINIの皆さんが持つ熱量の素晴らしさは、胸を張って「INIの強み」だと言えます。ただ、映画の中でも描かれていましたが、僕たちはこれまで、MINIの熱量に対してグループの認知度がそこまで高くないことを課題だと捉えていました。

 でも最近、僕は音楽ってそういうものかなと思い始めています。日本の中で認知度の高いアーティストは本当に一握りなのかなと。多くのアーティストは、高い熱量のあるファンがいて、その分野では知られているという人たちなのかもしれないなと思うんです。例えば、僕はHIPHOPや洋楽が大好きなのですが、僕の中ではスターだと思っているアーティストも、街を歩く人は名前も知らないことだってあります。今の僕たちもそういう状態だと思えば、あまりネガティブに捉える必要はないのかも。これだけ僕たちのことを愛してくれているMINIがいる時点で、グループとしては‟勝ち”だと思うんです。

 それから、11人のメンバーがそれぞれ自分の世界観を持っていることも強みだと思います。各々のクリエイティビティが育ってきて、楽曲やライブの制作に参加することも増えてきました。ただ、まだこれからも成長していかなければいけないので、強みを意識しつつ努力し続けたいです。

――『LAPOSTA 2025 SHOW PRODUCED by MEMBERS』で池﨑さんは、『UP TO YOU。』と称した展覧会を開催しました。なぜ、展覧会を企画したのでしょうか。

池﨑:右も左も分からない中で、実は、最初は僕も音楽でパフォーマンスをしようと思っていました。でも、事務所の社長から「ソロステージでは音楽でも漫才でも、何をしてもいい」と言われたことで、それなら何か突拍子のないおもしろいことがしたいと思って。僕の中でたくさんの方にお見せできるレベルのものと言えば、やっぱり昔から描いていた絵だなと思ったんです。特にソロステージの企画を考えていたタイミングで絵をよく描いたので、そういう意味でも展覧会をしたらおもしろいのではないかと思って『UP TO YOU。』を企画しました。

――展覧会の企画・構成、準備はいかがでしたか?

池﨑:大変でした。どこに何を飾り、順路をどうするか、空間の配置を全部自分で考えなければいけなかったので、頭を悩ませながら、壁の配置や視点の動きを計算していましたね。来てくださった方に年賀状風のサイン入りポストカードを配ることも考えてみたりと、いろいろと工夫しました。

――展覧会の企画経験は、今後の活動にどのように活きてきそうですか?

池﨑:実は今でも音楽でのソロステージをやれば良かったなと思う時があるのですが、それでも『UP TO YOU。』をやってみて良かったです。個展をやれたことで自信に繋がったので、これまで以上に自信を持ってINIのアルバムのアナザージャケットを手がけることができそうです。あとは、8月に公開した僕のオリジナル曲「1X3」は自分の絵をもとに曲が出来上がったので、今回の展覧会も絵を描くことも、今の自分にすごく活きていると思います。

“HIPHOPをやってきたINI”とMINIならではの信頼関係

――活動が5年目に向かう中で、最近ではメンバー個々での活躍や、ソロ楽曲のリリースなども盛んです。それらはグループにどんな影響を与えていると思いますか?

池﨑:個人の活動がグループに与える影響はいろいろなものがあると思います。ソロ楽曲について、今はまだ、いただいた複数の曲の中からリリースしたいものをメンバーで選んで、自分たちで歌詞を書く段階ですが、各々がやりたい音楽が明確になってきているからこそ、今後は自主制作を目指していきたいなと思っていて。いちアーティストとして制作という部分は譲らずにこだわって挑戦していきたいです。

――今のお話に関連して、池﨑さんは今年、『第27回参議院議員通常選挙』のタイミングでオリジナルラップをSNSで公開されましたよね。社会へのメッセージをラップで伝えていくというHIPHOPならではの手法が多くのMINIに受け入れられたのは、やはり皆さんのこれまでの活動や、池﨑さんが慣れ親しんできたHIPHOPに親しみを感じていたMINIの皆さんが多いことも影響しているように感じます。

池﨑:INIがやってきた音楽がHIPHOPジャンルだったからこそ、僕のフリースタイルに耳を傾けてもらえたという側面はたしかにあると思います。それに、(許)豊凡が朝の情報番組『DayDay.』(日本テレビ)に出演していたり、日本で考え続けなければいけないテーマに頻繁に触れて、それをファンの皆さんが観てくれていたのも大きいと思っていて。メンバーのおかげでもあると思います。あとは、MINIの皆さんが僕たちのこれまでの音楽を今まで聴いてくださって、HIPHOPのカルチャーを身近に感じてくださったことも、僕が選挙を題材にしたラップを作った時に聴いてもらえた理由の1つなのかなと思っています。

――他のメンバーに個人でやってみてほしい活動は、何かありますか?

池﨑:(後藤)威尊に、筋肉雑誌で一面を飾ってもらいたいです(笑)。たけちーは体のことを勉強したいと言っていたので、資格とかを取ってもらって、きちんとした技術と知識でテレビの冠コーナーを持ってほしいです。あとは豊凡にテレビ番組で料理コーナーを持ってほしいですし、僕と西(洸人)と田島(将吾)の3人組ユニット“ドス鯉”(ドス鯉倶楽部/『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』内ポジションバトルでのユニット名)でジャンルを超えた音楽を作ってファンを熱狂させたいです。最近フェスなどを見ていると、特に音楽においては、ファンの方々の耳を僕たちが育てられたら面白いのかなと思っていて。フェスでINIではないアーティストが演奏やパフォーマンスをしたとき、MINIがいろいろな音にノれるように、まずは僕たち発信の音楽で皆さんを揺らしていきたいです。

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