“生き様界隈”ミーマイナーが綴る本物の感情　美咲×さすけが語る『あくまで生活』、失恋や孤独を歌う理由

ミーマイナーが届ける音楽は“生き様系”？

──ミーマイナーでは、美咲さんもさすけさんも作詞曲を手掛けられますが、お互いの作る楽曲の魅力はどう感じていますか？

美咲：さすけさんは編曲も自分でやっているので、木琴とか、バンドサウンド以外の音も入っていて。それが世界観のひとつになって完成するので、それが個性だなと思います。あとは歌詞がすごい。ひとつの感情を表現するために、何時間、何十時間という時間をかけて向き合っているんですよ。その誠実さや熱さが魅力的だなと思うし、私もさすけさんの歌詞には影響を受けています。

さすけ：ありがとうございます。美咲は、自分の感情を歌詞にするときのためらいがないところがいいなと思っています。そこをオブラートに包んだり、カッコつけたりする人って多いと思うんですけど、美咲にはそれがない。内臓をそのまま差し出せるというのが一番特徴だし、だからこそいろんな人に刺さるし、共感されているのかなと思います。

──そこは勉強してできるようになるものでもないですしね。

さすけ：はい。もう生き様ですよね。“生き様系”。

──確かに、そもそも音楽を始めたきっかけから“生き様系”ですもんね。

美咲：確かに！　生き様界隈だ（笑）！

さすけ：生き様界隈、確かにそうかも（笑）。

──「あくまで生活」や「愛の排水口」など、お二人の言葉選びや言葉遣いも秀逸だなと思うのですが、歌詞を書く上で影響を受けたものや意識しているものはありますか？

さすけ：紀里谷和明さんという映画監督が、若手の作り手に自主映画や映像作品を観てほしいと頼まれた時に「それはお前の最高傑作なのか？　人生のすべてを詰め込んだ作品なのか？」とまず聞く、という話を聞いたことがあって。僕は多作なので、これまで楽曲提供だけでも100曲以上しているんですけど、その中に「これが俺のすべてだ」って言える曲はどれだけあるんだろうって、その時に考えてしまって。それからは「これが人生最後の1曲でもいいか」というのを自分の中で考えて、それを超える曲を出し続けようと思うようになりました。だから言葉へのこだわりもかなり強いつもり。それこそ「愛の排水口」も、今までの日本の音楽史の中で、“排水口×恋愛”ってないだろうなと思って、その着眼点から作り始めたんですよ。

──“排水口×恋愛”というテーマから。

さすけ：はい。これまでにない掛け算というのは意識していますね。そのためにも、ストイックにいろんな本も読むし、たくさんの歌詞を読んでいます。

美咲：私は自分の“本物の感情”だけを歌詞にすると決めていて。自分の中にないエッセンスは使わないし、自分っぽくないことは歌わない。表現方法については、テーマを設けて歌詞を書くということはもの憂げから学びました。あとは、カッコつけたことを書いても私の語彙力ではカッコつけきれないし、意味を調べないとわからないような言葉を使われると私自身も刺さらないので、心で勝負するということも意識しています。

──ご自身の感情にぴったりな言葉を探していくことが、美咲さんの表現力に繋がっているのかもしれないですね。

美咲：そうですね。その感情が、どんな重さで、どんな色で、どんな形をしているのかを、ずっと考えているという感じです。

──ミーマイナーとしては、この先どんな音楽を作っていきたい、どんな活動をしていきたいと考えていますか？

美咲：私は「自分の表現したいことを表現する」というスタイルをぶらさないことと、以前よりも今はもうちょっとクオリティが高い曲を書けるようになっていると思うので、これからもいろんな曲を作っていきたいなと思っています。

さすけ：同じく、書きたい曲を書いていくのみですね。

美咲：幅が広がるのはすごくいいことなんですけど、軸がブレると意味がないので、そこを変えたくないという意味でも自分が「最高だ」と思う音楽だけを作りたい。

さすけ：上手く意図が伝わらなくてよく怒られるんですけど、ミーマイナーは“趣味”なんです。

美咲：そう！　「求められているからこういう曲を書く」とか「こういう曲を書いたらバズる」とかいろいろやり方はあると思うんですけど、私はそれって自分じゃなくてもいいことだなと思っていて。私は私にしかできないことをやりたい、私だけの中にある絶望を歌いたいと思ってこのバンドを始めたので、これからも、周りに影響されずに自分を信じて音楽を作っていきたいと思っています。

■リリース情報
ミーマイナー
3rdEP『あくまで生活』
2025年9月19日（水）発売
配信リンクはこちら：https://linkcloud.mu/bd3f5f55

品番：MEM-0003
価格：2,500円（税込）

■ライブ情報
『ミーマイナー 2nd ONEMAN LIVE 「終わりと始まり」』
2026年3月4日（水）
会場：Spotify O-WEST
開場／開演：18:00／19:00
最終先行(抽選)：10/27(月)21:00～11/24(月祝)23:59
https://eplus.jp/meminor/

チケット料金：スタンディング ¥4,200（税込／ドリンク代別）
※入場時、別途ドリンク代が必要

＜備考＞
※未就学児童入場不可、小学生以上チケット必要
※お一人様1申し込み最大4枚までお申込み可能
※電子チケットのみ

■関連リンク
ミーマイナー
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