オーイシマサヨシ「俺はずっとみんなと友達でいたい」――初の単独SSA公演で紡いだ特別な時間と最高の景色

オーイシマサヨシ初の単独アリーナ公演『オーイシSSA 〜オーイシマサヨシ ワンマンライブ at さいたまスーパーアリーナ〜』が9月27、28日にさいたまスーパーアリーナで開催された。各日セットリストを大幅に入れ替え、多彩なゲストを迎えて行われた本公演。アニソンシンガー・オーイシマサヨシの全軌跡を2日間かけてたどるような包括的な内容で、新旧のファンを大いに喜ばせた。本稿では2日目公演の模様をお伝えする。

『オーイシSSA 〜オーイシマサヨシ ワンマンライブ at さいたまスーパーアリーナ〜』すべてのライブ写真を見る
さいたまスーパーアリーナの広漠たる空間をびっしりと埋め尽くした観客たちが開演を待ち侘びる中、ふいに客電が落とされ、ステージに設けられた大スクリーンにライブの幕開けを告げるオープニング映像が映し出された。映像はヒーローものの次回予告を模した演出が施されており、勇ましくヒロイックなBGMに乗せ、杉田智和によるナレーションで前口上が読み上げられる。「行けオーイシ! 負けるなオーイシ! アニソン王の伝説を皆と一緒に作るのだ!」の猛々しい掛け声を合図に、TVアニメ『トミカ絆合体 アースグランナー』(テレビ東京系)のオープニングテーマ「世界が君を必要とする時が来たんだ」で華々しくライブの火ぶたが切られた。

『アースグランナー』のメインキャラクターであるグランナーR、グランナーKとともに届けられたオープニングナンバーに続き、序盤では「MANKAI☆開花宣言」「キンカンのうた2020」「沼」といった色彩豊かなタイアップソング群が陽気に畳みかけられる。続く「ギフト」では客席からもはや恒例となりつつある2名のファンが呼び込まれ、ともにパフォーマンスを繰り広げ、「好きになっちゃダメな人」では逆にオーイシがアリーナに降りてオーディエンスとハイタッチを交わしながら歌唱。さまざまな趣向を凝らしながら、会場の巨大さを感じさせないフレンドリーかつフランクなステージングで観客を魅了した。

アコースティックギターを抱えて披露された「枕男子」では、〈(電気消して)〉のタイミングで照明が落とされて演奏が一時中断するおなじみのくだりが展開され、1コーラス目ではオーイシに瓜二つのスタッフがピンスポットを浴びて登場。続く2コーラス目では、オーイシに瓜二つの大石昌良が川原洋二(Dr)、沖裕志(Ba)とともにSound Scheduleとしてセンターステージに出現した。彼らは代表曲「ピーターパン・シンドローム」をソリッドなスリーピースアンサンブルでアリーナに轟かせると、何事もなかったかのようにあっさりとステージから退散。やや間を置いて再びオーイシが「枕男子」の演奏を再開する中、バンド単体ではたどり着けなかった大舞台に立つサウスケを目の当たりにしたファンや関係者らは、感涙を禁じ得ない様子で立ち尽くすばかりだった。

その後は最新シングル曲「かごめかごめ」などでギミックを排したストイックなステージを展開し、バンドとともに音楽的な基礎体力の高さを改めて証明するオーイシ。かと思えば、海賊船を模したトロッコでアリーナを周遊しながら「黄金航路」「ロールプレイング」を高らかに歌唱する一幕も。

ライブ中盤にもかかわらず、まるで最終盤のような大がかりな演出を繰り出して聴衆の度肝を抜いた。さらにJ-POWERの協賛により大々的な光の演出が施された「エレクトリックパレード」、盟友・REAL AKIBA BOYZを迎えて披露された「なまらめんこいギャル」「守りたい、その笑顔」を経て、ライブはいよいよクライマックスへ。























