注目株・Natsudaidaiが放った“新世代ポップス” 初ワンマンで示したユニットの現在地、さらなる飛躍の予感

熱気溢れる終盤に届けた“音楽を続ける決意”
そして、いよいよライブは後半戦へ。飛び切りのポップチューン「サマー・ソルト feat. ザ・おめでたズ」では、コラボ相手のザ・おめでたズが乱入し、ステージは一気に“お祭りモード”へと突入。掛け合いのラップや観客を巻き込んだクラップ、そしてザ・おめでたズの代表曲「三途のリバーサイド」まで披露され、熱狂の渦は広がる一方だ。メンバー同士が互いを「いい声ですね」と褒め合う場面にはフロアが沸き、笑いと熱気が渾然一体となった時間が流れる。

ザ・おめでたズを送り出し、コーラスにThe Bagpipesのボーカル・アレックスを迎えたラストスパート3曲も圧巻だった。「Just mean」で濃厚なソウルチューンを聴かせ、この日のために用意された新曲「徒歩7分」を披露。観客全員が自然と振り付けを真似し、シンガロングの渦に加わる。まだリリース前にもかかわらず、その場で共有された一体感は“初ワンマン”だからこその奇跡とも言える瞬間だ。そして本編最後を飾ったのは「Tasting!」。オーセンティックなファンクチューンを堂々と鳴らし切り、会場全体をダンスフロアへと変貌させた。

熱狂冷めやらぬアンコールではまず、Nanaeが「音楽で食べるって、マジ甘くないなっていうのを噛み締めてます」と率直に明かす。「でも、こうして皆さんと音楽を共有できる日があるからこそ、私たちはこれからも曲を作って歌って演奏して、せっせか活動を続けます。少しでもNatsudaidaiの曲が日常にわくわくを添えられたら本望です」と続ける。その言葉には、プロとしての厳しさを実感しながらも、それを乗り越えて音楽を届け続けたいという強い決意がにじんでいた。
そして、弾き語りから始まる「green tea」を演奏。ヨウとNanaeのふたりだけの演奏からやがてバンドが加わり、豊かなアンサンブルの中でこの日のライブは幕を下ろした。

今夜のライブを通じて浮かび上がったのは、Natsudaidaiというユニットの“現在地”だ。デビューからの短い時間で、すでに彼らは単なるトラックメイカーとシンガーの組み合わせを超え、バンドとしての肉体感と、ポップスを更新する気概を手にしていた。Nanaeが幼い頃から抱き続けた「音楽で生きる」という夢と、その厳しさをMCで言葉にした今夜。その真実味は、決してネガティブな吐露ではなく、むしろこれからの活動を強く期待させる宣言のように響いた。
初ワンマン『Bear Fruit vol.4』は、単なる通過点ではない。むしろここからが本格的なスタートラインだ。音楽シーンの中で逆境や困難をどう乗り越え、どんな景色を私たちに見せてくれるのか。ヨウとNanaeのNatsudaidaiが描く未来に、期待を抱かずにはいられない。

■セットリスト
『Natsudaidai ONEMAN LIVE “Bear Fruit vol.4”』
セットリストプレイリスト:https://natsudaidai.lnk.to/BearFruit4_20250920
M01.シンプル・ラブ
M02.Dusky Dolphin
M03.Escape Plan
M04.青果店
M05.スイマー
M06.白雨
M07.アイス夏 feat.山本大斗
M08.独白
M09.Charm
M10.Cold Butter
M11.サマー・ソルト feat.ザ・おめでたズ
M12.三途のリバーサイド
M13.Just mean
M14.徒歩7分
M15.Tasting!
EN01.green tea

『Natsudaidai 収穫祭 2025 ~私たち誕生日一緒なんです~』
日時:2025年11月21日(金)
場所:東京・三軒茶屋 | GRAPEFRUIT MOON
open 18:30/start 19:00
Act:Natsudaidai and more...
<チケット情報>
¥3,800(+1d)
<オフィシャル先行>
9月20日(土)20:00~10月1日(水)23:59
https://l-tike.com/natsudaidai/























