Ettoneが掲げる“クリエイティブガールグループ”としての矜持 等身大で自然体な7人が求める全肯定な世界

Ettone、自然体な7人が求める全肯定な世界

合宿を通じて模索するクリエイティブ

ーーなるほど。それぞれのきっかけがあって、今こうしてEttoneが結成されているわけですが、グループが結成されるまでにはどういう経緯があったのでしょうか。

mirano:合宿を経てグループが結成されたのですが、最初はどんな子が来るのかもわからずバラバラに合宿所に集められたんです。そこで初めて顔合わせをして、レッスンをしたり、お互いを知り合ったりしながらEttoneを作り上げてきました。

yuzuki:クリエイティブについても合宿中に「何を作ることができるか」と話し合いながら、色々と模索しました。

anri:プロデューサーのALYSAさんだけではなく、私たちが主体となりながら一緒に模索してきました。

ーー準備期間はどれくらいあったのですか?

anri:ちょうど今で1年以上が経ちました。山梨の合宿所にこもったり、ホテル生活をして昼間はスタジオに集まってひたすら練習していたりしていました。

mirano:毎週集まってたよね。でも、顔合わせの日がおもしろくて(笑)。私が一番最初に合宿所のスタジオに着いたのですが、どうしていいかわからなくて。その日はダンスのチェックがあったので、ひたすら鏡に向かって練習をするという。

shion:そう! スタジオに入ったらmiranoが1人で黙々と踊っているんです。

mirano:挨拶もせずにね(笑)。違うんです、初対面すぎてどういう風にみんなに接したらいいのか全然わからなくて。今思うとめちゃくちゃ面白い状況だったなと思います。

anri:初対面の時はそうでした(笑)。でも私が思うにメンバーそれぞれ人生の経験値があって、その上で感受性や思慮深さを持っているのですぐに打ち解けられました。みんな辛さや自分の弱さを経験したうえで集まっているから、わかり合えることが多いんですよね。でも、その中に強さもちゃんとあって。時間だけじゃない絆のようなものを感じるメンバーです。

ーーいい関係性ですね。ちなみに、途中でkoyukiさんはめちゃくちゃ笑っていましたが……(笑)。

koyuki:余談なんですけど、いいですか(笑)? 出会って半年くらいして、打ち解けてきたなと思っていた時に、ピーちゃん(pia)がいきなり「コユちゃん(koyuki)とグループ組めるか不安だった」って言ってきたんです!

一同:(爆笑)。

pia:私は内向的で、静かな環境が好きなんです。でもコユちゃんは真逆! 初日からみんなに話しかけて盛り上げていて。

koyuki:あれはめっちゃ頑張ったの(笑)! で、ピーちゃんがお母さんに電話でそれをと話していたらしくて。それを思い出して笑っちゃいました。

pia:でも、今はすごく仲いいです!

koyuki:休日に2人でデートしています!

一人ひとりの特技を活かして唯一無二のグループに

ーー良かったです(笑)。そうして結成されたEttoneは“クリエイティブガールグループ”です。それぞれ得意なクリエイティブがあるのでしょうか。

anri:そうですね。自己紹介と被る部分もあるかもしれませんが、私は言葉のインプットとアウトプットが得意なので、グループとしてやっているクリエイティブに置き換えると「作詞」ですね。プラス、1年くらい前からビートメイクにも挑戦していて。クラシックバレエをやっていたことや、クラシック音楽をよく聴くこともあって、私が作るビートってクラシックの要素を感じるんです。それも今後クリエイティブに活かせたらいいなと思っています。

shion:私は絵を描いたり、写真を加工したり、動画を編集したりするのが得意です。まだEttoneとしては発揮できていないのですが、これから「パッケージデザイン」や「アートワーク」に活かしていきたいなと思っています。

mirano:今発揮できていることで言うと、「ダンス制作」です。例えば、デビューシングルに収録されている「U+U」は私とダンサーさんの2人でサビの振りを制作しました。自己紹介の時に「新しいことの開拓が好き」と言いましたが、ダンサーさんからも「そこでその振りを入れるんだ。新しいね」と言っていただけました。ダンサーとしての経験とアーティストとしての経験を融合して、誰が見ても「面白い」と思える工夫をしながらコレオグラフを考えています。それとpiaと一緒にラップのリリック制作にもチャレンジしています。楽曲の雰囲気に溶け込む言葉選びや、フロウの流れを意識して作るのが好きなので、これからはそこも極めていきたいです。

chiharu:文章や物語を書くのが好きなので、anriと同じく「作詞」を担当しています。それと、ストーリーやシーンを思い浮かべて言葉や動きを考えることが多いのですが、それを活かした歌詞や振り付けの構成を考えるのが得意なのかなと思います。他にも、私、謎解きが好きで(笑)。それを活かしてワクワクする楽しいコンテンツを企画してやってみたいとも思っています。

yuzuki:私は作詞も作曲も好きなのですが、歌が得意なこともあって、歌詞の言葉の響きや子音・母音の発音を考えることが特に好きです。子音を強めに入れるとリズムが出やすいとか、そういう研究をしています。グルーヴを表現することは難しいですが、ダンスだったらこの動きをビートに当てはめたほうがいいな、歌だったらこの流れにしたほうがグルーヴが出るなとか考えるのが得意です。

mirano:yuzukiちゃんには、洗練されたセンスを感じています。私と感覚が似ているのかな? yuzukiちゃんが共有してくれたコレオや歌詞を見ると、いつも「いいな」って思うんです。色んな音楽や作品に触れてきたからこそ、唯一無二の感性でアウトプットできるし、勉強になります。

yuzuki:嬉しい! ありがとう。

ーー素敵な関係ですね。piaさんはどうですか?

pia:それで言うと、私はその場でいろんなクリエイティブがパッと出てくるタイプです。アイデアが上から落ちてくるイメージです。

yuzuki:五感が強いんだと思います。予感も当たるし、キャッチ力もアイデア力もすごいんです。

pia:コレオを作る時も、曲を書く時も、勘とノリだけで「見ていて楽しいな」、「歌っていて楽しいな」、「聴いていて心地いいな」と自分が感じるものがパッと出てきます。なので、メッセージやストーリーは他のメンバーに任せて、私は海外のスタイルでノリ中心に作っています。あとは、ファッションがめちゃくちゃ好きで、服のデザインをしてみたり、学校で勉強したりしてきました。今でもファッションの勉強をするのが好きなので、今後衣装を担当してみたいとも思っています。

koyuki:私はダンスや歌の制作もやりますが、自分がみんなのためにできるクリエイティブはなんだろうと考えると「美容」なのかな、と。私はコスメやメイクの研究をするのが好きだし、Ettoneになる前から友だちに「メイクしてほしい」と声をかけてもらっていました。それに韓国に住んでいたこともあるので、コスメや美容周りの情報はみんなよりも早く、多く知れているのかなと思っていて。どこかで発揮できたらいいなと思っています。

shion:みんなに似合うメイクを考えてくれて、ALYSAさんとPinterestでメンバーに似合うメイクを共有してくれているんです。

koyuki:そう、そう。Pinterestでメンバー一人ひとりのフォルダを作って、私が思うメンバーの顔の種類と、似合うメイクをそのフォルダに入れていくんです。それをALYSAさんとビジュアルクリエイティブのスタッフさんがチェックしてくれています。

共同生活の中で感じる新たな気づき

ーー皆さんお一人ずつ幅広い知見とスキルをお持ちがゆえに、大体のことが自己完結できるのが素晴らしいです。それにプラスして「LOOSE POPS」というアーティストコンセプトもすごくいいなと思っていて。

anri:ありがとうございます。「LOOSE POPS」はすごく私たちに合っているんですよね。メンバー全員幸せの感受性が高めで、ポジティブで、誰かが落ち込んでいても助け合える優しい人が多いんです。小さな幸せやありのままの幸せを感じられるメンバーなので、体現しやすいとてもいいコンセプトだと思っています。

ーー時代にもマッチしていますよね。そんなアーティストコンセプトを掲げ、9月10日のデビューに向けて準備を進めているわけですが、日々メンバーから新たな気づきを得ることも多いのではないでしょうか。

一同:たくさんあります!

chiharu:今、7人で共同生活をしているのですが、毎日みんなから学びを得ています。育った環境が違うので、価値観や考え方も違っていて話し合いが多いんですね。でもその分たくさんコミュニケーションを取れていますし、意見交換をすることで学びになっています。「LOOSE POPS」というコンセプトもみんなで考えて練り固めました。

yuzuki:ずっと音楽が流れているので、音に触れる機会も増えました。

anri:大掃除のときなんてすごいよね(笑)? 私たち、月に1回大掃除をしているのですが、大きなテレビでディズニーランドの園内BGMを流してみんなプリンセスになった気分で掃除をしているんです(笑)。少しの工夫で本当に毎日楽しくなるなと、メンバーと過ごしながら感じています。

ーー素敵な毎日ですね。ちなみに、プロデューサーを務めるALYSAさんは皆さんから見てどんな存在なのでしょうか。

一同:温かい人です!

koyuki:合宿の前の面談で初めてALYSAさんにお会いしたんですね。その時に自分のこれまでを話したら、ALYSAさんが泣きながら「koyukiがここに来てくれて良かった! 世間にkoyukiのことを知ってもらいたい」と熱く語ってくださって。すごく愛情深い方だなと思いました。

anri:私たち、いつのまにかALYSAさんに似てきているよね。一見柔和な雰囲気ですが、心の中には炎が燃えたぎっているという。

koyuki:漢気があるところとかね。

anri:私たちも根性論で行くときもあるもん(笑)。

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