Kroi、「HAZE」が映し出す新境地 初の映画主題歌『九龍ジェネリックロマンス』との向き合い方、サウンドへのこだわりを語る

変化がもたらす創作意欲、日常からのインスピレーション
――これから、純粋なKroiの作品をアルバム単位で作っていくことが楽しみです。最後に、皆さんそれぞれ、最近の音楽的なインスピレーションになっているものを教えてもらえますか?
関:僕は、基本は音楽を聴いたりライブ映像を観たりすることが多いのですが、最近は海外の文化や感覚を知りたくてスタンダップコメディをよく観ていますね。日本人とは笑いの感覚が違っていて、「なぜそれが面白いのか」を知ると新しい視点が得られるんです。そういう感覚の違いって、音楽活動にも繋がると思うんですよね。
たとえば海外公演で、日本なら盛り上がるアレンジが伝わらないことがある。その違いに気づけることが大事だと思っています。今年5月にイギリスに行った時も、言葉の壁で意図を上手く伝えられない悔しさを感じたので、もっと正確に表現できるようになりたいと考えています。
長谷部:最近は音楽というより生活面が大きいですね。引っ越して新しい家に住み始めたんですが、これまでは古い家ばかりで体調を崩しがちだったんです。それがなくなって、すこぶる健康になりました。やっぱり健康じゃないと音楽もできませんからね。
益田:(長谷部)悠生はあと、ダイエットな(笑)。
長谷部:そうそう、ダイエットも始めましたね。毎日スクワット50回を続けていて、今日で4日目(笑)。小さな積み重ねですが、自分のモチベーションにも繋がっています。



――最近、旅行やツーリングなどはされていますか?
長谷部:ツーリングと言えば、以前のインタビューで益田さんが「バイクにまたがるとロケットに乗ったみたいにテンションが上がる」と話していたんです。あんなに目を輝かせてバイクの魅力を語っていたのに、実は益田さん、とうとうバイクを降りることになりまして。近々「お別れツーリング」に行く予定です。寂しくて仕方ないですよ。
益田:そうなんだよなあ……もう、バイクには本当に興味がなくなってしまいましたね(笑)。いろいろ経験して満足したのかもしれない。インスピレーションという意味では、昔から本が好きなのですが、最近はあまり読めていなくて。ただ先日、読書好きの友人と飲んだ時に本の良さについてあらためて話したんですね。本って知識を増やすだけでなく、自分の価値観を再定義させてくれるものだと。読んでいる時期は思考も深まるし、感情を表現する言葉の幅も広がる。そういう時間を最近持てていなかったな、と気づかされました。
それでまた、少しずつ読書を再開しようと思っています。印象深いのはジョージ・オーウェルの本ですね。社会主義を題材にしているけれど、そこから自由の素晴らしさや表現できることのありがたさを感じさせてくれる。音楽家として表現の自由があることは本当に幸せだと実感します。社会的にも哲学的にも視点を与えてくれる存在として、本はやっぱり大切だと思いますね。


千葉:インスピレーションという意味では……最近はAIですね。AIで音楽を作れるツールが増えていて、試してみたら「めっちゃ便利じゃん!」と驚きました。実際にAIで動画を作ってInstagramに上げたりもしているのですが、今までできなかったことができるようになるのはやっぱり面白いです。ただ、AIはあくまでツールなので、それ自体が直接の音楽的インスピレーションというわけではなくて。もし音質がさらに良くなって本物の音を取り込めるようになれば、もっと表現の幅は広がると思いますけどね。
むしろ最近強く意識しているのは僕も健康かもしれないです。どんなに目標があっても、健康を欠いたら続けられない。だから「早く寝る」とか「無理せず継続する」とか、そういう基本を意識しています。
内田:AIについては、僕も考えさせられますね。インスピレーションというより、AIという存在自体が世の中に入ってきたことで、人間が作るものの価値って何だろうとあらためて考えるようになったというか。それって、すごく良いことだと思っているんですよ。
僕個人は、AIがどんどん入ってくるのは賛成派。自分たちが積極的に使うかはわからないけど、今まで音楽家って恵まれた環境にいる人が上達しやすい部分があった。その一方で、ヒップホップやロックは「素人がすごいものを作る」カルチャーだったと思うんです。AIの登場で、その流れがさらに加速するはず。音楽知識がゼロの人でもAIを通じて学べるし、自由な発想のまま複雑な領域にまで到達できるかもしれない。そうなれば、間違いなく新しい音楽が生まれますよね。
――たしかに、あらゆる表現はテクノロジーとともに進化や変化を繰り返してきましたからね。
内田:そうなんですよ。僕らもこれまでのやり方だけでやるのではなく、新しい波をきちんとチェックして乗っていきたい。たとえAIを使わなかったとしても、“人間が作るものの価値”はテクニック以上に、内側からにじみ出るものにシフトしていくと思うんです。それがむしろ嬉しいし、今まで自己満足だと思われていた部分が逆に評価される時代がくるかもしれない。そう考えると、すごくワクワクしますね。

■リリース情報
「HAZE」
2025年8月27日(水)配信リリース
配信リンク:https://lnk.to/Kroi_HAZE
■ツアー情報
『Kroi Live Tour 2025 – ASIA』
公演詳細リンク:https://kroi.lnk.to/ASIA2025
「ふぁんくらぶ」会員限定オフィシャルツアー詳細:https://kroi-fc.net/news-entry/4662/
<Kroi Live Tour 2025 - ASIA in SEOUL>
2025年11月7日(金)musinsa garage
OPEN 19:30/START 20:00
前売り:99000KRW
<Kroi Live Tour 2025 - ASIA in TAIPEI>
2025年11月9日(日)Legacy Taipei
OPEN 17:00/START 18:00
前売り:1780TWD
当日:2000TWD
<Kroi Live Tour 2025 - ASIA in BANGKOK>
2025年11月30日(日)BLUEPRINT LIVEHOUSE
サポートアクト:FORD TRIO
OPEN 18:30/START19:00
前売り:950THB
■タイアップ情報
映画『九龍ジェネリックロマンス』
2025年8月29日(金)公開
オフィシャルサイト:https://kowloongr.jp/movie/
■関連リンク
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