『タイムレスマン』蜜谷浩弥Pが明かす、菊池風磨との信頼関係 『ドッキリGP』『タイプロ』を経た冠番組誕生の舞台裏

“timeleszだからこそできる企画”――8人の関係性が広げる番組の可能性

――新しく加入した橋本将生さん、猪俣周杜さん、篠塚大輝さんの3人は、最初の頃はやはり緊張している感じがありましたが、最近はすっかり伸び伸びとやってるように見えます。蜜谷さんからは彼らの姿はどう見えていますか?
蜜谷:先ほどの寺西くん、原くんの話にも通じますが、とにかく自分たちが頑張るということ、学びたいという意思、スターになっていかなきゃいけないという気合いも相まって、吸収力がすごいですね。僕が彼らに対して気をつけているのは、「普通はこうだよ」という一般に言われるお笑いロジックやテレビ的なセオリーに当てはめすぎないことです。僕が思っている以上の才能が彼らにはあると思うので、基本的には彼らから質問された時にだけ答える、というようなスタンスでいます。自分たちで考えて成長していってほしいんですよね。
特に猪俣くんは、普通の思考回路では思いつかないような発言をしてくれるじゃないですか。そういう部分は大人がどうこう言うよりも、自分で考えた方が絶対に面白くなる。だから、「ああしろこうしろ」と言うことはほとんどありません。「あの時はこうした方がよかったかもね」と一緒に反省したりすることはもちろんありますけど、そういう試行錯誤も活かしながら、実際にトライ&エラーを繰り返していってほしいと思っています。ただ、先日放送した「反省会」の企画(5月18日・25日放送)に関しては、彼らが自分たちで気づく前に、先に伝えておいた方がいいかなと思っていた事柄もあって(笑)。でも僕らスタッフが直接言うよりも、番組内で表に出す形で伝えた方がいいかと思い、企画にしました。
――今はまだ佐藤さん、菊池さん、松島さんの3人と新メンバーの5人、という構図のイメージが強いかと思うのですが、番組が続いていくことによってその構図がだんだん薄れている印象もあります。その点について蜜谷さんはどう感じていますか?
蜜谷:それについては、3人が“発言しにくい空気”をなくそうとかなり意識しているんだと思います。新メンバーは、3人に対してツッコんだりイジったり全然するんですよ。本来なら、もっとビビっててもおかしくない。でも、同じグループとして選ばれたという事実があるからこそ、もちろんお互いにリスペクトは持ちつつも、何かを言いにくい、言いづらいという空気はあまりない印象です。
――なるほど。なんというか、男子校の教室を見ているような感覚になることもあります。
蜜谷:確かに(笑)。それもやっぱり、3人の空気感がそうさせているんだと思います。空気感というか、人間性というか、懐が深い。普通だったらちょっと失礼じゃないかと思うようなことを言っても、それで怒るような人たちじゃないっていう信頼があるからこそ気兼ねなくいられるし、そういう空気を作ってくれている。
――そういう関係性が見えるからこそ、結果的に番組もどんどん面白くなっていくわけですね。
蜜谷:僕らもそれを利用して企画をしています。「timeleszだからこんなことができる」みたいな。ガチガチの先輩/後輩の関係性で「いや、何も言えません!」みたいな雰囲気だったら、僕らも企画を考え直す必要がありますけど、そんなこと考える必要はありませんね。
――メンバー同士の風通しのよさがあることで、番組全体の企画の幅も広がりそうですね。冠番組だからこそ、8人が揃っていることで滲み出る面白さがあるのかなとも思いますし。
蜜谷:そうですね。だから、今はなるべく8人全員でできる企画をやっていきたいなと思っています。ただ、それぞれ個人の仕事もあったりして忙しいので、今後は数人単位の企画も予定していますが、基本は“8人で展開する番組”として進めていきたいですね。



















