サザン歴代楽曲エピソード、米津玄師の意外な一面、ミセスの苦悩……『初耳学』で語られる3組の貴重なトーク
米津玄師の“カレー愛”? 『初耳学』では意外な素顔からルーツまで深掘り
2024年8月25日と9月1日に登場したのは米津玄師だ。メディアでのインタビューではストイックに音楽について語ることが多い印象の米津だが、この放送はカレーハウスCoCo壱番屋のカレーへの愛を語るなど、意外な一面が顔を覗かせていた。自身のルーツである漫画やVOCALOID、バンドを組んで活動していた時代についてなど、半生を辿るような内容になっていたのも、米津という存在を紐解く上で重要な放送となった。また、国語科の予備校講師である林が、石川啄木や種田山頭火といった文化人の言葉を引用しながら米津の精神性に迫る一幕は、この番組ならではの光景だったと言える。
祖父の死を想って生まれた「Lemon」が重要なターニングポイントになったこと、敬愛する宮﨑駿による映画『君たちはどう生きるか』の主題歌として生まれた「地球儀」の緊張感が伝わる初披露のエピソードなど、音楽活動のキャリアを総括するような内容が本人の表情を交えて触れることができたのも貴重である。先日、無事完走した今年のツアーにおいて、ドーム公演では会場を車に乗って周遊する姿を見せるなど、さらにオープンなモードにもなりつつある米津。この放送を振り返り、リラックスしたトークを再度確かめるのもまた一興だろう。
音楽の専門ではない林だからこそ、さまざまなアプローチからアーティストを深く掘り下げることができ、その発言を丁寧に拾い上げるからこそ、豪華かつ意外なキャスティングが実現できているのだろう。2025年上半期も大活躍だった3組の現在地へと繋がる言葉も、きっと多く放送されるはず。期待して損はないはずだ。