ハルカミライ、4人らしさをありのまま鳴らせた理由 2度の武道館を経て追求する“真のオリジナリティ”
「バンドにとって真のオリジナリティを出せる時期」（須藤）
──独特な解説ありがとうございました（笑）。そしてもう1曲、アルバムタイトル『生きるとは鼻くそくらいの希望を持つことだ』のフレーズが入っている「僕たちの悲しみはどこへ行く」についても聞かせてください。この曲は、ハルカミライ流の音楽讃歌ですね。
橋本：そうです。音楽に対するラブソングみたいなものをずっと作りたくて、ようやくできました。音楽に対するラブソングを書くために、それと対になるようなものを探していたんです。だけどそれがずっと見つからなくて。でもこの煮え切らない状態をそのまま歌詞にしたらいいんだって気づいてできたのがこの曲なんです。この“途中の美学”こそが音楽だと思った。完璧じゃないからこそ美しいのが音楽なんですよね。
──音楽への気持ちを曲にするための手法を探して、見つからないことで、音楽の偉大さに気づいたと。
橋本：そうですね。少なくとも、俺が好きなものはこういうものなんだなって思いました。歌いながら、歌詞を書きながら、気持ちがこもりすぎちゃって顔が歪んでしまうような。そうやってできたこの曲は、今の俺を生き写したようなものになったなと思います。
──『生きるとは鼻くそくらいの希望を持つことだ』というフレーズはどういう思いでアルバムタイトルにしたのでしょうか？
橋本：このワード自体は、いわゆる“降りてきた”という感じで。でもパワーがありすぎるから、歌詞にするときに英語にしたんです。で、アルバムの曲が全部そろってタイトルどうしようかという話になったときに、俊が「これ使っちゃおうよ」と言ってくれて。めっちゃうれしかったです。
──曲を聴いているだけじゃこの曲に入っているということに気づけないのもいいですよね。ちゃんと歌詞を読まないとわからないという。
橋本：そうなんですよ！
──皆さんが作詞作曲に携わった曲を中心にお話を伺ってきましたが、『生きるとは鼻くそくらいの希望を持つことだ』というアルバムは、どんな1枚になったと思いますか？
関：面白い1枚ですね。レコーディングも何回かに分けて行っていて。一番古いものだと2年前くらいに録ったんですよ。でも今聴いても新鮮に感じられるし、バラエティに富んだアルバムになったなと思います。
小松：新しいことに挑戦できたアルバムですね。4人で曲を作ったということもそうですし、ドラムとしても、今回初めてテックさんを入れたんですよ。だから音のこだわり方も今までとは違うし、聴き応えもあると思います。
須藤：ちなみにドラムのテックさんに入ってもらったのは5曲。どの曲にテックさんが入っているのか、わかるかな〜（笑）？ そんなことも考えながら聴いてもらうと面白いかも。
小松：そうだね。
須藤：今、小松が「新しいことに挑戦できた」と言いましたけど、そもそも自由に作れたアルバムなんですよね。「新しいことに挑戦しよう」と思って挑戦したわけでもないし。リリース日もレコーディングの日も何も決めずに作ったので、何かに合わせて急いで作ることもなく、「曲ができたから録った」みたいな感じで、本当に自由に作った。ちょうどメンバーみんな30歳くらいになって、日本武道館でのライブもやった今の俺たちだからこそできた、すごくリアルなアルバムです。今後忙しくなったらこんなふうにはもう作れないと思うし。良くも悪くも、今のハルカミライがそのまま出ている1枚ですね。
橋本：期限がなかったからこそ、今までにないくらい詰めるところもしっかり詰められて。勢いだけじゃないところも大事にしながら作ることができた。だから5年後、10年後に聴いても「ここ恥ずかしいな」とか「ここ青いな」とは思わないと思います。そういうアルバムです。
須藤：もし思うとしたらタイトルくらいだよな（笑）。
橋本：確かに50歳くらいになったら、このタイトルどう思うんだろう（笑）。
──ハルカミライは結成から13年。2度の日本武道館公演やホールツアーを開催し、フェスやイベントではメインステージに立つなど、バンドとしての立ち位置を確立しています。だからこそ今回のアルバムでは「さらに面白いことは何か」を考えたのだと思いますが、バンドとしてのこの先の目標や展望はどのように考えていますか？
須藤：バンドによっていろいろな節目があると思うんです。『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』に出ることとか日本武道館公演をやることとか。そういう自分たちにとっての一つの節目を終えてからが、バンドにとって真のオリジナリティを出せる時期だと思っていて。俺たちの場合は、その一節が武道館だった。だから、今の俺たちはこれからどうしていくかを模索している最中。その中で今は、これまでやってこなかったことに手を伸ばしてみようと思っています。これまでは少し閉鎖的に活動してきていたので、ちょっと広げてみようかなと。やってみていらなかったらやめればいいし、必要だったら残せばいいし。いらなかったとしても「いらなかったな」っていう気持ち自体は残して。そういうものを集めて、積み重ねて、削って……を繰り返してオリジナルなものを見つけていこうと思っています。
──これからのハルカミライも楽しみにしています。
関：あの……高校生のときに作った曲のタイトルを思い出しました。「annoying」です。
須藤：どういう意味？
関：「イライラする」。
須藤：とがってんなー（笑）！
■リリース情報
『生きるとは鼻くそくらいの希望を持つことだ』
2月1日（土）リリース
通常盤1形態：3,300円（税込）
配信リンク：https://lnk.to/hrkmri_ihk
＜収録楽曲＞
01 さらば
02 The Landolt C
03 第六感とテレパシー
04 サニーブルース
05 すっからかん
06 陽光
07 YAEN
08 友と君へ
09 K・O・M・A・T・S・U
10 心の真ん中を叩けば
11 ラストベット
12 涙はどこから来るのだろう
13 僕たちの悲しみはどこへ行く
■ツアー情報
『ヨーロー劇場 2025-2026 47都道府県ワンマンツアー -BOOGER JOE-』
ツアー特設ページ：https://www.harukamirai.com/feature/boogerjoe
【日程】
＜1st SERIES＞
05月26日（月）東京・八王子 RIPS
05月28日（水）愛知・名古屋 DIAMOND HALL
05月30日（金）石川・金沢 REDSUN
06月06日（金）佐賀・GEILS
06月07日（土）大分・T.O.P.S BittsHALL
06月18日（水）大阪・GORILLA HALL OSAKA
06月20日（金）滋賀・B-FLAT
06月26日（木）群馬・GUNMA SUNBURST
06月27日（金）栃木・Utsunomiya HELLO DOLLY
07月09日（水）三重・松阪M'AXA
07月11日（金）和歌山・CLUB GATE
07月16日（水）静岡・Live House UMBER
07月18日（金）徳島・club GRINDHOUSE
07月19日（土）高知・X-pt.
＜2nd SERIES＞
07月30日（水）岐阜・柳ヶ瀬ants
08月01日（金）広島・HIROSHIMA CLUB QUATTRO
08月05日（火）福井・CHOP
08月06日（水）京都・KYOTO MUSE
08月12日（火）長野・伊那GRAMHOUSE
09月13日（土）鳥取・米子AZTiC laughs
09月14日（日）島根・出雲APOLLO
09月26日（金）北海道・小樽GOLD STONE
09月28日（日）北海道・札幌PENNY LANE 24
10月01日（水）青森・八戸ROXX
10月03日（金）秋田・Club SWINDLE
10月05日（日）山形・酒田MUSIC FACTORY
・チケット料金：5,500円（入場時ドリンク代別途必要）
・チケット先行受付：
＜1st SERIES＞
①MS & CD封入 W認証先行 ：2/1（土）12:00 - 2/9（日）23:59
②MS先行：2/16（日）12:00 - 2/18（火）23:59
③CD封入先行：2/23（日）12:00 - 2/25（火）23:59
＜2nd SERIES＞
①MS & CD封入 W認証先行 ：3/1（土）12:00 - 3/3（月）23:59
②MS先行：3/8（土）12:00 - 3/10（月）23:59
③CD封入先行：3/15（土）12:00 - 3/17（火）23:59
※MS＝MEMBERSHIP（2025年2月1日（土）オープン）
※CD封入＝『生きるとは鼻くそくらいの希望を持つことだ』封入
※CD封入のシリアルコードは1つのコードで各種先行受付にて1アカウント何度でも使用可能（1st〜4th各SERIESのW認証先行／CD封入先行にて使用可能）
