Number_i&櫻坂46、両者のファンが示す“発信力” 独自のコミュニティが生み出す熱量を紐解く

 Number_iも櫻坂46と同様のファンダムが形成されていると言えるが、少々そのスタイルは異なる。デビュー1年目にして『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)への出場が決まったNumber_i。1stデジタルシングル「GOAT」のMVは公開後3日で1000万回再生を突破し、YouTubeのグローバルデイリーMVランキング1位を獲得するなど、速い広がりを見せた。5月に公開された「BON」のMVは、「GOAT」を超える約1日半での1000万回突破を記録し、現在(2024年12月26日時点)では5700万回と再生回数を伸ばしている。

 これらの記録には、アーティストとファンの双方向のコミュニケーションが築かれた結果のひとつでもあると思う。たとえば、「INZM」の先行配信前後に2日連続で行われたInstagram Liveをはじめ、平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太、それぞれの個人Instagramアカウントでは、バースデー配信やダンス動画などを投稿しており、特に神宮寺に至っては“神宮寺クリニック”と題して、ストーリーズ機能でファンからの質問に答えるなど、ファンとのコミュニケーションを大切にしてきた。そうしたメンバーの思いに応える形で、iLYs(Number_iファンの呼称)はYouTubeやSNSを通して、メンバーの魅力を発信している動きがある。

Number_i - GOAT (Official Music Video)

 また、櫻坂46のファン以上に顕著なのがSNSへの熱量である。Number_iが所属する事務所・TOBEは、SNSのガイドラインについて「“TOBEおよびアーティスト個人が発信する画像や動画”をファンの皆様個人のSNS(Instagram、X(旧Twitter)、TikTokなど)、YouTube等動画配信サイトに投稿いただくことに関して、TOBEは著作権侵害を主張いたしません」(※1)と公式に明言している。この方針によって、ファンは気軽にコンテンツをシェアできる環境が整えられ、Number_i関連の投稿が短期間で広範囲に拡散される結果を生んでいるのだ。たとえば、リポストやいいねで広がる関連ポストの動きは非常に活発で、「もっと広めたい」「多くの人に知ってほしい」という共感の感情がそうしたSNS活動をさらに加速させている。そうしたファンコミュニティが彼らの人気を支えていると言えるだろう。

Number_i - HIRAKEGOMA (Official Visualizer)

 こうした2組に共通するファンのスタンスが『推しリク』における、1位と2位の独占状態が続いている要因なのかもしれない。たとえ、推しているアーティストのファンであっても、実際に投票行動に移すことができる人は多くはない。アーティストとファンの双方が一体となって盛り上げていくファンコミュニティが醸成されているからこそ、今、激動のシーンを席巻しているのだろう。2025年は2組の勢いがどこまで続くのか、いちファンとして見届けたい。

※1:https://tobe-official.jp/sns-guideline

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